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2023年度 中学卒業式 卒業生代表 誓いの言葉

本日3月16日、私たち18期生は須磨学園中学校を卒業します。
今日は素晴らしい卒業式を挙行していただき、感謝申し上げます。

私たちが入学した頃、世間はコロナ禍にありました。入学してすぐ兵庫県に二度目の緊急事態宣言が発令され、オンラインで授業を受けたことを覚えています。あらゆる場面で制約があり、息苦しさを感じることも多かったです。

それでも三年間、宿泊行事は全て行われました。特に、アジアとアメリカでの海外研修を以前と同規模で行ったのは私たちが初めてでした。これはなにより、先生方がアフターコロナの時代の先駆者として挑戦を恐れず、私たちを導いてくださったからに他なりません。私たち自身も体調管理に気を配り、多くが健康に研修から戻ることができました。須磨学園関係者全員の努力によって達成された二度の海外研修は、その苦労の分、非常に大きな財産を与えてくれました。日本に閉じこもっているだけでは決してわからない世界の広さ、多様さに衝撃を受け、また海外の同世代の人と交流し、新たな友情を築くことができたことは非常に貴重な体験でした。二度の海外研修で、未来への選択肢が広がりました。

ところで、この三年間を改めて振り返ってみたとき、どうしても伝えたいことがあります。それは、なにより大切な家族や友達への感謝です。三年間のどんな日常や行事を思い返しても、全ては家族の手厚い支えの上になり立っていました。毎朝早くから美味しいお弁当を作ってくれたこと。私が夜遅くに部活から帰ってきて疲れているようなとき、いつの間にか弁当箱を洗ってくれたこと。数えだしたらきりがありません。しかし私は、その数えきれない支えに対して十分にお礼を伝えられていませんでした。私事とはなりますが、この機会をお借りして三年分のお礼を伝えさせてください。両親だけではなく、祖父母や二人の弟にも感謝を伝えたいです。家族全員で楽しいひとときを過ごすことは、ときに大変だった学校生活を送るための大きなエネルギーとなりました。本当にありがとうございました。

また、18期生のみんなとは三年間多くの思い出を作り合い、ともに苦しいことを乗り越えてきました。その中でも私は刺激を与え合えたことに一番の喜びを感じます。もし私が須磨学園に入学していなかったら知らなかった世界、挑戦しようとも思わなかった多くのイベントへの出会いはみんながいなければ絶対になかったことです。これからも良い刺激を与え合ってともに高め合いたいです。

さて、私たちは4月から新たに高校生になります。いまだに各地では戦争が続き、不安が世界を覆っている中、私たちが高校生になったからといって、この現代社会を変えられるような特別な能力がすぐに手に入るわけではありません。しかしこの節目を機に、私たち自身が変わり、高校生としてより大きくなる責任とより必要になる自制心を決して手放すことなく、勉強をはじめ全てのことに全力で取り組めば、必ず私たちは成長できます。その成長が一人一人の明るい未来に、そして本当に世界を良くしてしまうことにつながるでしょう。私たちはその覚悟と希望を胸に、有意義で実りのある高校生活に踏み出していくことをここに誓います。

2024年3月16日 卒業生代表 宇宿 光琉