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2023年度卒業証書授与式 在校生代表 祝辞

 少しずつ寒さも和らぎ、春の訪れを感じる季節となりました。中高一貫15期生、共学23期生の先輩方、ご卒業おめでとうございます。在校生一同、心よりお祝い申し上げます。

 先輩方はどんな時でも輝いて見え、今までも、そしてこれからも、私たちの目標です。

 毎朝149段もの階段を上り、授業を受け、放課後には部活動や講座、9時学に取り組むという日常生活に全力に取り組む姿に、私は毎日刺激を受けました。また、学年が違っても、先輩方はいつでもフレンドリーに接してくださいました。部活動や留学の時だけではなく、プライベートでも声を掛けてくださり、本当に嬉しかったです。

 文化祭では模擬店の完成のためにクラスで一丸となって活動されており、準備期間中に新館3階や4階を通った際には、どんどんクオリティーの高いものができていく様子に驚かされました。前夜祭では男装女装コンテストや模擬店コンテストに出場し、細かな演出にもこだわったエンターテインメントで大いに観客を盛り上げてくださいました。また観客としても全力で楽しむ先輩方のおかげで、参加者全員を巻き込み、楽しさが増して華やかな前夜祭を実現できました。当日は驚くほど完成度の高い模擬店やステージ発表で、文化祭を満喫することができました。自分自身も楽しみながら私たちを全力で楽しませてくださる先輩方の姿は、今でも私たちの憧れです。

 体育祭の時期にはクラスメートと協力して個性豊かな応援パネルを作成する姿や、遅くまで応援合戦の練習をする姿を、校内の様々な場所でお見掛けしました。生徒会として、準備風景の写真をたくさん撮らせていただきましたが、どの写真に写る先輩の目にも真剣さが宿っていて、私たちも感化され、より準備に力が入りました。体育祭当日は、風の如く駆け抜ける青色と黄色の力強い姿や、声を張り上げたエネルギッシュな応援が印象に残っています。楽しむ時に全力で楽しみ、何事にも本気を尽くす先輩方の姿は、眩しいほどに輝いて見えました。

 そして、それらの行事や企画を裏で支えてくださった生徒会の先輩方。毎日遅くまで企画の成功のために活動し、時には衝突しつつも何度も話し合いを重ねて協力する姿に、「生徒会活動に向き合う」とはどういうことなのかを学びました。私たちが生徒会活動で上手くいかずにしんどい思いをしていた時には、相談に乗って一緒に解決法を考えてくださり、先輩方の真摯な対応には何度も救われました。また失敗してしまった時には「自分一人で抱え込みすぎなくていい」と慰めてくださり、その言葉を心の支えに頑張ることができました。活動終わりにいろいろなお話をするのも、忙しい学校生活の中での癒しの時間でした。イベントの前に激励のチャットをくださったり、受験直前にも拘らず手伝いに来てくださったりと、先輩方の優しさにたくさんの勇気を貰い全力を尽くすことができました。

 感染症が猛威を振るう中での入学式を経て、激動の3年間あるいは6年間を駆け抜け、先輩方は旅立ちの春を迎えられます。単語帳を片手に揺られた電車。冬でも汗をかいて登った心臓破りの坂。友達と一緒に対話をしながら学んだ教室。休み時間に急いで走って上ったグラウンド。行列に並んだ食堂や購買。受験のプレッシャーに耐えながら勉強した廊下。9時学帰りに見上げた月と夜景。そんな須磨学園での生活も今日で最後です。飽きるほどに見慣れてしまった教室からの景色も、懐かしくなる日が来るのかもしれませんね。

 在学中、苦しい時や辛い時もあったことでしょう。しかし、それを笑顔で乗り越えてこられた先輩方がいたからこそ、私たちも前向きになることができました。私たち在校生の「to be myself,...」は、この場に晴れ晴れとした顔で座っておられる先輩方一人ひとりです。私たちも先輩方のように誰かに憧れを与えられるように、最高学年としてこれから頑張っていきます。

 先輩方の多くがここ須磨の土地から離れ、それぞれの場所で新たな生活を始められます。4月、不安になった時には桜を見上げ、毎日友と門をくぐった母校を思い出してください。先輩方が須磨学園で培ってこられた力は、きっと夢に向かって背中を押してくれることでしょう。胸元に輝く校章の藤色のように、たくさんの花が咲き誇る未来へと歩んでいってください。

 卒業生の皆様のご活躍とご健康を心よりお祈り申し上げ、お祝いの言葉とさせていただきます。

2024年3月2日 在校生代表 助永 知優