V2学年を代表してご挨拶申し上げます。

　保護者の皆様、本日はご子息・ご息女のご卒業、まことにおめでとうございます。心よりお慶び申し上げます。また、これまでの学年運営につきまして、多大なるご理解・ご支援を賜りましたことを、この場をお借りいたしまして、心より御礼申し上げます。ありがとうございました。　

　さて、生徒の皆さん、卒業おめでとう。今日は卒業式ですが、その一方で出発の日でもあると私は思っています。皆さんと一緒にいることが当たり前だったので、別れが来てしまったことに寂しさを感じています。けれど、これからの新しい生活に向けて出発していく君たちを、誇りをもって送り出したいと思っています。

　ところで、皆さんは自分がどのようなタイプだと思っていますか？厳しくされて伸びるタイプですか？それとも褒められて伸びるタイプですか？皆さんの表情を見る限り、後者が多そうですね。なので、今日はみなさんの事を褒めに褒めてしめくくりたいと思っています。君たちの良いところは本当にたくさんありますが、今日は２つだけお伝えします。

　１つ目は、元気なところです。
　皆さんは何をするときも本当に元気でした。中学のころだけでなく、高校生になっても昼休みにグラウンドや体育館で遊んでいる姿をよく見かけました。ただ、鬼ごっこをしながら片手に単語帳を持ち、鬼が遠くにいるときに単語を覚えようとしていたのはどうかと思いますよ。また、コロナ禍では感染症対策を行ったうえで学年行事を実施しました。制限がかかった中でもみんなで協力し、十二分に楽しんでいる姿がありました。休み時間や行事に限らず学習活動においても教えあい、励ましあう姿が見られました。皆さんは今後どんな状況においても、楽しみや喜びを見つけ出して、笑って過ごしていけると確信しています。遠方まで運転するときにタイヤに「空気」を入れるように、これからの長い生活を進んでいくために、そして困難を乗り越えていくためには「元気」が必要となります。そうです。君たちの持ち味ですよね。今後、どんな困難もまわりと協力して笑顔で乗り越えていく君たちの姿しか私には想像できません。　

　２つ目は、継続力があるところです。
　 言うまでもなく須磨学園は山の上にあります。君たちは６年間本当に頑張って山登りをしました。入学式で山登りの話をしたのを覚えているでしょうか？あれから３年間通い続けた皆さんは富士山を６年間で４６回登頂したことになります。１日では成し遂げることが決してできない大偉業をここにいる全員が成し遂げたのです。おめでとう！！純粋にすごいと感じませんか？わずかに負荷がかかることを毎日欠かさず長い期間継続すればこれだけすごいことになっているのです。今後の生活で何かに挑戦する場面はきっとあるでしょう。そのときに不安を感じるかもしれませんし、やめてしまおうと思うかもしれません。けれど思い出してください。ここにいる全員が大偉業を成し遂げたということを。その「成し遂げたことがある」という事実が、今後何かに挑戦するとき、君たちの背中を押してくれる大きな力になっていることを忘れないでください。君たちに伝えたいこと、それは自信をもって様々なことに挑戦してほしいということです。

　良いところはまだまだありますが、このくらいにしておきます。褒められ足りない人は後で職員室へ来てください。

　皆さんと６年間ともに過ごせたことを本当に幸せだったと感じています。スプリングキャンプでのウミホタル採取、サマーキャンプでの先生のものまね大会、オンラインでの大喜利大会、協力し知恵を出し合った文化祭、年末年始の特別講座、みんなで見た初日の出、そして今日…どれをとってもかけがえのない最高の時間だったと感じています。ともに過ごすことで皆さんの良いところをたくさん見つけることができましたが、良いところは変わらずに持っておいてください。そんな君たちらしさを大切に、これからの生活で多くの事を学び、吸収し、君たちらしく力強く輝いてほしいと願っています。ずっと応援しています。頑張れよ。

　最後に、これからはいつものように毎日会うことができなくなります。私の爆笑トークも聞けなくなってきっと寂しくなることでしょう。いつの日かまた、会えるといいですね。その時はみなさんが経験した面白話や苦労話を聞かせてください。君たちが悩んだとき、迷ったとき、私たちはいつでも力を貸しますので遠慮せずに声をかけてください。私たちはずっと、ずっと君たちの味方です。それではこれまで、かけがえのない時間を本当にありがとう。では胸をはって新たな大きな世界へ出発してください。

2024年3月2日　V2学年部長　岡本 睦功