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2022年度 高校入学式 理事長 式辞

 この冬はとても長く感じられ、コロナ禍の厳しく寒い冬でしたが、ここにも春がやってきました。校庭の桜は今日の日が待ちきれずに皆さんの入学を祝っているかのように一足先に咲き誇っていました。
 たった今、入学を許可された須磨学園高等学校24期生ならびに一貫16期生の皆さん、ご入学おめでとうございます。私たちは皆さんが入学される日を心待ちにしていました。私たちは皆さんのご入学を心より歓迎します。これからの3年間どうぞよろしくお願いします。
 保護者の皆様、子どもさんのご入学を心よりお祝い申し上げます。また、ご多用の中、ご臨席を賜りましたご来賓の皆様に感謝を申し上げます。
 さて、新入生の皆さん、今日この坂道と階段を登っていらっしゃった皆さん。皆さんは、坂道と階段はしんどいけれど、自分はこの学校に行く、と決めて入学していらっしゃった人たちだと捉えています。須磨学園の独自の取り組みについてもご存じだと思います。ご存じでない方がいるとすれば今日中に知っておいていただきたく思います。入学後に『こんなはずではなかった』と思わないために。
 TBM教育、制スマホ、一人一台のPC、FC、確認テスト、講座、特別授業、9時学、遠隔授業、などなど。なかでもTBM教育にはとても力を入れています。これは皆さんが金曜日の1限目に実践されることになります。授業の中に組み込まれています。皆さんがこの3年間でなりたい自分を実現するためにこの取り組みを自由自在に使いこなせるようになることを願っています。
 今、なりたい自分になること、と申しましたが、これこそが須磨学園の教育が目指すところです。なりたい自分になること。つまり自己実現です。与えられた人生を生きるのではなく、自分で決めた人生を歩んで行っていただきたい。
 そのためには、大学受験のための学びだけでなく、大学に入ってからも通用する学び、社会にでて求められる力を培う学びを実践していただきたいと考えています。
 そのために、皆さんにお願いしたいことが三つあります。私からは三つです。学年の先生たちからは他にも出てくることと思いますが、私からの皆さんへのアドバイスを聞いてください。
 一つ目:人との関係を大切にすることです。
 学校は社会生活の場でもあります。皆さん一生懸命勉強に取り組まれることと思います。部活に取り組まれることと思います。でも疲れた時には、顔を上げて周りを見回してください。人間、自分のためだけに頑張り続けることはなかなか難しいものです。みんなが頑張っているから自分も頑張れることがあります。人のために頑張れることもあります。疲れている人に声をかけてみんなで頑張ろうと言ってください。仲間がいることは素晴らしいことです。苦しみや困難を分かち合い3年間を乗り切っていきましょう。そして、喜びは共有すると何倍にもなるということをどうか知っていただきたい。
 二つ目:やりたいと思っていること、しなければならない、と思っていることを実行に移してください。言葉に表現してください。
 そして、やったことがないことについては、失敗を恐れず、果敢に挑戦していただきたい。うまくいくかどうかなんてやってみない限りは分かりません。頭の中で考えているだけでは不十分です。まず、自分にできることから始めていきましょう。
 三つ目:それなりの素直さを持つこと。謙虚であること。
 いろんな先生がアドバイスをします、注意をします。友人が忠告をしてくれます。そんな時、人の注意や忠告をそれなりの素直さを持って聞いてください。自分は正しい、間違っていないと自信を持つことは悪いことではありませんが、自分の考えだけでは成長に限界が訪れます。人の意見を素直に聞いて、反省すること、自らを省みることは大切なことだと思います。反省のないところに改善はありません。改善のないところには成長はありません。そんな大人にならないでください。
 この先世の中がどうなっていくのかということは、だれにもまだ分かりません。世界では争いが起こり、ウイルスが猛威を奮っています。私たちは今のこの平穏な環境に改めて感謝をしなければならないと思います。与えられたこの環境の中で精一杯の努力をしていくことが、今私たちにできることだと考えます。そして、「なりたい自分になる」ためにひたむきな努力を積み重ねた人にもたらされる深い喜びと満足をぜひとも経験していただきたく思います。私たちは皆さんのこれからの健闘をサポートしていきます。全力で応援してまいります。では、元気でスタートしましょう。

2022年4月9日 理事長  西 泰子