SUMA GAKUEN
学校法人
須磨学園
  • HOME
  • 2021年度第2学期終業式 校長訓話

2021年度第2学期終業式 校長訓話

おはようございます。2学期の終業式にあたり話をします。
この2学期は、緊急事態宣言が明けて通常登校を取り戻したものの、まだまだコロナウイルスの感染症拡大の懸念がとどまることなく、皆さんは引き続き感染症予防の徹底を求められる難しい日々を駆け抜けてくることになりました。季節もめまぐるしくめぐり、厳しい暑さや激しい大雨の夏から、束の間の秋を経て、今は底冷えの冬を迎えています。

そのような状況の中、この2学期においても、皆さんは様々な感動を生み出してきました。参加生徒全員の強い意識と先生方のご尽力で日程を変更してでも無事に校外行事を実現できました。全員で素晴らしい体育祭をつくり上げました。部活動の大会で数々の栄誉を勝ち取ってきました。全国の舞台で活躍して栄えあるマロニエ賞を受賞したクラブ生もいました。それぞれの試合やコンクール、そして模擬試験などにおいて無事に全力を出し切ることができた人もいるでしょう。また逆に次につながる悔しい負けの経験をすることができた人もいるでしょう。そして何より、今年度はじめから厳しい状況が続く中で、この2学期も「学びを止めない」という方針を体現し、厳しい局面を無事乗り切ってきた皆さん全員の今の姿こそが、何より素晴らしい感動的な成果であると思っています。

これまで始業式や終業式に際しては、様々な偉人の方々のお言葉を引用してお話をすることも多かったのですが、本日は何よりも先のTBMフォーラムにおける皆さんの偉大なる先輩たちの言葉を振り返りたいと思います。彼らが異口同音に話しされていて私が最も印象に残ったことは、「失敗こそが飛躍のもとである」ということです。あれだけのそうそうたる講演者たちだったので、皆さんはこれまで何もかも成功してうまくいった人たちばかりが集まったと思っていませんでしたか? 決してそうではありません。講演者の皆さんが一様に口にしていたのは、「失敗を悲観的に捉えて、恐れているばかりでは何も始まらない。失敗を恐れる必要はなく、思い切って失敗すればいい」ということだと思います。そして「挑戦をしなければ、失敗を経験することはできず、失敗を糧にしなければ真の成功はない」ということです。「やらずに後悔するぐらいなら、やって後悔したい。その先には成功のヒントが得られるから…」という言い方をされる方もおられました。

今皆さんが、失敗に打ちひしがれているのであれば、失敗を恐れて一歩を踏み出す勇気が持てないのであれば、あるいは明確な「なりたい自分」がまだ見えず何となく時を過ごしてしまっているのであれば…ぜひ先輩たちの言葉一つひとつを振り返ってみてください。きっと皆さんの背中を改めて力強く押してくれると思います。「まずはやってみよう」と思えるはずです。

まもなく新たな年の幕開けです。新たな波を引き起こすには絶好の機会です。今までやりたくても失敗を恐れてできなかったことをまずはやってみてください。今まで試すことができなかった学習方法を試してみてください。今まで踏み出すことができなかった新しい練習方法を取り入れてみてください。今までやったことのないお手伝いをしてみてください。今まで話したことのない人と話してみてください。どこか受け身だった自分がいるなら、それを思い切って変えてみてください。少しでいいのです。そのような今までにはなかったちょっとした挑戦や変化が、新たな流れ、新たな思いを生みます。そして時には失敗を生むことにもなります。しかしその経験こそが大きな成功へのかけがえのない糧となるということ…新たなことを何もしなければ、失敗も生まれませんが、その先の成功も導かれることはないということ…新年を迎えるにあたり、新たな「信念」として、今の皆さんの心に留めておいてほしいと思います。

最後になりますが、高校3年生の皆さんはいよいよ勝負の年の幕開けです。何度も聞いたと思いますが、現役生が最も学力を伸ばすのは1月・2月です。特に須磨学園では顕著です。これはもはや君たちの先輩たちに実証されています。私も長く学年部長を務めてきて、勝負においての大切なことをたくさん痛感してきましたが、いつも言っている通り、やはり一番強いのは「勝ちたい」という思いと「勝たせたい」という思いが融合したときです。皆さんにとって今それが結実する場所、それは須磨学園です。いつもみんなを熱く導いてくれる先生方を最後まで信じて、パワースポットである須磨学園を信じて、この環境を最大限活かして、最後まで全員で、力強く走り抜けてください。皆さんの健闘を心から期待しています。

それでは全員でよい2021年の締めくくりをして、新たな挑戦への決意を「信念」に変えて、いい形で来たる新年を迎えてください。

2021年12月25日 高校校長 堀井 雅幸