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2019年度高校卒業式 V2学年卒業生代表 答辞

 冬の寒さが残る中にも、春の兆しを感じる季節になりました。

 本日は、私たち中高一貫11期生、109名のためにこのような厳粛な式を挙行していただき、心よりお礼申し上げます。理事長先生、学園長先生、校長先生、先程は心温まるお言葉をありがとうございました。

 6年前の春、私たちは長い坂道を登り、青春のアルバムを刻み始めました。須磨学園での6年間を通し、たくさんの人々がこのアルバムを彩り、時には、次のページに進むよう背中を押してくれました。

 お母さん。毎日毎日、お弁当を作ってくれてありがとう。明日からそのお弁当もないんだと思うと少し寂しい気がします。お父さん。模試の結果が良かった時はいつも褒めてくれました。恥ずかしくて言わなかったけど、本当は、それがすごく励みになっていました。

 私たちの学校生活を1番近くで支えてくださった先生。先生方の熱意がこもった授業は、私たちの好奇心をくすぐり、学ぶことの楽しさを教えてくださいました。理貴先生。忙しい中でも、一問一問丁寧に添削してくださってありがとうございました。過去問をやり切ったという自信は入試に挑む際、大きな力をくれました。
 担任の藤本先生。厳しくも優しいご指導のもと、時に怒られ、時に励まされながら、心身ともに成長することができました。学年団の堀川先生、尾崎先生、長沢先生、田中先生、橋倉先生、鍋島先生、また、授業や講座でお世話になった先生方、本当にありがとうございました。

 11期生のみんなへ。この学年の賑やかな雰囲気には温かさ、一体感があります。うららかな陽気の中、校門の桜に迎えられ、登校した春。新しい教室で、今年の目標について語り合い、決意を新たにしました。
 蒸し暑さを感じ、汗ばみながら坂を登った梅雨は、文化祭の季節です。合唱コンクールでは、クラス全員でハーモニーを奏でることがこんなにも難しいのだろうかと苦労しました。でも、各パートの音が調和した時、みんなと一緒に歌うことはこんなにも楽しいものかと嬉しさで胸をいっぱいにしました。一人ひとりの力を結集した模擬店では、お店の前にできる行列やお客さんの笑顔を見て、クラスの仲間と喜びを共にしました。
 ギラギラと照りつける太陽に焼けつくような暑さを感じる夏。V2学年では、毎日毎日、みんなで机を並べ、がむしゃらに志望校を目指しました。難しい問題に取り組み、理解できる度に喜びを感じ、自信へと繋げていきました。勉強に疲れた時、周りの友達を見て、自分を奮い立たせたことはみんなにもあったでしょう。
 厳しい日差しも和らぎ、爽やかな風を感じる秋は、体育祭の季節です。テントからの声援は、最後のリレーまで途切れることがなく、黄団の応援団は最高学年の威厳を感じさせるものでした。棒上旗取りでは、必死に作戦を考え、綱引きではテントから飛び出して声援を送りました。一致団結して掴み取った優勝の喜びは、清々しい思い出です。
 木々の葉もすっかり散り、痛いほどに冷たい風が吹きつける冬。入試が間近に迫り、不安と緊張に押しつぶされそうにもなりました。そんな時、共に教え合い、切磋琢磨してきた仲間のありがたさに改めて気づいたのではないでしょうか。仲間に励まされながら、不安な中でも、受験という険しい山道を駆け抜けることができました。そんな仲間と一緒に授業を受け、お弁当を食べ、なんでもない事で大笑いした日々は私の宝物です。
 友達に恵まれた6年間だったと自信を持って言うことができます。ありがとう。

 ダンス部のみんなへ。納得いくものができるまで何度も試行錯誤を繰り返しましたね。みんなの妥協しない心は、拘りの詰まった作品を生み出しました。9時練の帰り、疲労の中でも充実感に満ちた瞬間、大会の時、舞台袖で手を繋ぎ緊張を分かち合った瞬間、みんなの息遣いを感じ心をひとつにして踊った瞬間。こんなかけがえのない瞬間をみんなと一緒に過ごせたことを誇りに思います。そして、引退の日、このステージから16人で眺めた景色は、今でも鮮明に脳裏に焼き付いています。みんなは最高の仲間です。

 今日、私たちの青春のアルバムは完成しようとしています。最後の1ページ、最後の1行までぎっしりと詰め込んだ思い出は心にしまい、新しいスタートを切る時が来ました。
 なりたい自分になるためには、自分が決めた道を信じ、進んでいくしかありません。次のアルバムは、今日までのものに増して、それぞれが違う色を持つことでしょう。それぞれの舞台で輝く仲間と再び集い、胸から取り出した青春のアルバムを手に語り合うことができる日を楽しみにしています。

 最後になりましたが、私たちを支えてくださった全ての方々に改めてお礼申し上げ、須磨学園のますますのご発展を願い、答辞の言葉とさせていただきます。

2020年2月29日 V2卒業生代表 中川 佳乃