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2018年度 高校卒業式 在校生代表 祝辞

 寒さもようやく緩み始め、春の陽光を感じられるようになってきました。
3年生の先輩方、ご卒業おめでとうございます。在校生一同、心よりお祝い申し上げます。
 先輩方はどんな時も私達の憧れであり、目標となる存在でした。

 生徒会では先輩方がそれぞれの仕事にプライドと責任を持ち、どうするのが一番いいのかを常に考え、会議では様々な意見を飛び交わせ、時にぶつかる姿からもお互いに対する信頼の強さや仲の良さを感じることができました。様々な企画においてどんなハプニングにも動じることなく冷静に対応されました。自分達の代となってからは責任の重さや、決断力の重要性を感じるようになり、苦しいこともありましたが、先輩方がリーダーとしてのあるべき姿を示してくださったおかげで企画を成功させることができました。心から感謝しています。

 各学校行事においても先輩方は最高学年として私達を圧倒させました。 文化祭の前夜祭では恥ずかしさを捨て女装コンテストに出場し、メイク、衣装、ダンスともに全力で挑んだ先輩方は本当に格好よかったです。出演者だけでなく客席でも全力で盛り上がった先輩方のおかげで、会場全体が前夜祭を満喫できたように思います。文化祭のクラス企画では一部の人だけではなくクラス全員で作り上げており、どのクラスもクオリティーが高く、クラスそれぞれの個性が発揮されていて本当に感動しました。

 体育祭応援パネル作成を毎日、日が暮れるまで廊下で作業している先輩方、真剣な顔で応援団の練習をする先輩方が、休憩時間には弾けるような笑顔でカメラに写ってくださっていたのが印象的でした。体育祭当日は1点でも1勝でも多くと全力で闘う姿、競技に出ていない時には声を枯らして応援し、得点ボードの数字を変えに行くと身を乗り出して点数を確認して下さる先輩方の姿が忘れられません。
 そんな何事にも本気で向き合い、一人ひとりが自分の能力を最大限発揮していく先輩方は私達の目標です。来年は私達が先輩方のような姿を後輩に見せられるようにします。

 いよいよ受験が目前に迫り、階段に張られたカウントダウンの数字が日に日に減っていくなか、大きなプレッシャーを抱えながら寒い廊下でずっと勉強している姿、下校時間ギリギリまで勉強し戦っている姿は、私達の来年あるべき姿を示してくださっているようにも感じました。大きな不安もありますが、先輩方が戦って来られた姿を思い出し、私たちも全力で大きな勝負に挑んでいきます。

 部活動では、練習の時からいつも真剣でいらっしゃいました。難しい技を成功させるには、互いに対する信頼なくしては成し遂げられません。それを次々と完成させていく先輩方の姿に絆の強さを感じました。また何度私達が失敗してもアドバイスをくださり、できるようになるまで練習に付き合ってくださりました。先輩方から学んだのは、技術だけではありません。やめたいと思うほどつらかった時には相談に乗ってくださり、背中を押してくださりました。また、先輩方が引退されてからは先輩方の技術の高さ、練習を回していく難しさ、チームで同じ方向を向き進んでいく難しさ、後輩を育てていく難しさなどを痛感し、先輩がそれまでどれほどのことを私達にしてくださっていたかを改めて実感しました。自分達の力の無さを感じ何度も投げだしそうになりましたが、勉強の合間を縫って相談に乗って励ましてくださったおかげでここまで来ることができました。先輩方との関わりその一つひとつが私達を成長させてくれるものとなりました。本当にありがとうございました。

 この須磨学園に制服を着て登校するのは残りわずかとなってしまいますね。  妙法寺川沿いから見える須磨学園の文字、毎日登った149段の階段、登り切ったあとにも続く急な坂道、それを前にきっと行きたくなくなってしまう日もあったのではないでしょうか。階段を毎日掃除してくださる岸本さんと挨拶をすることも、教室から見えるきれいな景色や9時学帰りに見える夜景を見ることも、毎日行列のできる食堂や購買に急いで行くことも、なくなってしまいますね。もう先輩方と須磨学園で会うことがなくなってしまうと考えるととても寂しく思います。

 これからは須磨学園で得たたくさんのことを生かして、それぞれの場所で、それぞれの夢へ向かって、明るい未来へ向かって進んで行ってください。卒業生の先輩方のご活躍とご健康をお祈りし、お祝いの言葉とさせていただきます。

             

2019年3月2日  在校生代表 大泉 萌恵