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2018年度 高校卒業式 V2学年部長 挨拶

 少し時間をください。K3学年の生徒の皆さん、保護者の皆様、ご卒業おめでとうございます。高3スタート時の学年部長でありながら、最後までその責任を果たせなかったこと、本当に申し訳ありませんでした。本日、一人ひとりのお顔を見させていただき、素晴らしい姿に成長されていることを見届けました。これからの活躍を楽しみにしております。少し、時間をいただき、V2学年に挨拶させてください。

  V2学年、教員団を代表してご挨拶申し上げます。
10期生の皆さん、卒業おめでとう。保護者の皆様方、お子様のご卒業おめでとうございます。10期生の皆さん、一緒に過ごした4年間はどうでしたか。 疲れました。今思えば、中3からの4年間、ずっと高校生をさせた気がします。
 覚えていますか。初めて一緒に行った研修旅行の高野山。初日、皆さんがダラダラしていた時に、私はぶち切れました。「岡田先生や小森先生が指示したことしかできないのか」と。その夜、リーダー会議をしてもらい、いろいろなルールを考えてもらいました。そして、行動してもらいました。皆さんは、岡田先生や小森先生に甘えているだけで、すぐにリーダーを中心とした組織ができ上がり、あっという間に動きのいい合宿になったことを覚えています。協力体制が整いました。ただ、男子は今でも時々、なぜか岡田先生には少し偉そうです。また、これは全員に言えることですが、どうも小森先生に怒ってもらうことを望んでいるように思う時があります。6年間の関わりって本当にすごいなと時々うらやましく思っていました。
 皆さんの研修旅行での協力体制は、卒業まで続きました。ヨーロッパ研修旅行では、テロの心配がありながらも、軌跡の1日をつくりあげてくれました。ベルサイユ宮殿からオルセー美術館、ルーブル美術館をまわった1日です。旅行会社さんがおっしゃるゆったり行程では見学時間が少なくて、私が困っていたところを、みんなで協力して早く着くことで、すべての行程を果たしました。しかも、みんながベルサイユ宮殿を見学しているときに、西村先生に全員分の昼食マクドナルドを買いに行ってもらいました。あのみんなとバスで食べたハンバーガーは思い出深いです。西村先生の奥さんになる方にベルサイユ宮殿を勧めておいてください。お願いします。

 協力体制は学習合宿をもつくり出しました。4泊5日で90分を20コマ程度、高3の夏には23時45分まで講座を入れて学習してもらいました。模擬試験も山ほど受け、その都度、対策もしてきました。まともに考えたら、しんどすぎるでしょ。思えば、4年間、ずっと受験生をさせていたかも知れません。やりすぎだ!
  1組は、決して成績良好だったわけではなかったし、PMもたいしたことないけど、君たちこそ、受験勉強を通して、学園長先生のおっしゃる専門性を最も見つけたと思います。「勇気」のある進路選択ができたのではないでしょうか。3組で、君たちの見い出した得意科目などを披露し、ダメ出しをすることはもはや趣味でした。磨きをかけて、いつかその専門性を今度は私に披露してください。
  2組の良さは、「元気」です。高校入学時にこの場でお話しした3つのテーマ「元気」「勇気」「責任」のうちの「元気」はすべて2組から生まれたと言っても過言ではありません。受験勉強での成長ぶりはピカイチでした。教務部が設定しない9時学をV2だけで何日したことか、二次試験の2日前までやってました。ぜひ、この「元気」でこれからも様々なことにチャレンジしてください。
  3組では、めったに褒めませんでしたね。「6期生は○○やった」とか、個人情報くそ食らえで成績を発表したり、教室が汚いから「月例大掃除」を命じました。まだやっているそうですね。その従順さが力の証かもしれません。新しい学年で、「10期生はなあ、○○やったぞ」「10期生はこんなんできたぞ」と100回ぐらい言ってやります。嫌われますかね。今では自慢の10期生になりました。それで許してください。東大京大をはじめとする最難関への「勇気」を持ったチャレンジは見事でした。合格しているといいですね。
 行事でも妥協はなしでした。合唱コンや体育祭では勝利しか認めない姿勢を貫きました。最後の体育祭は、黄団が勝たないと受験も失敗すると、団長の坂本君にプレッシャーしかかけませんでした。そんなことにも耐え、見事に「責任」を果たし,素晴らしい優勝でした。
10期生の皆さんは、入学時にここでお話した「元気」「勇気」「責任」をすべて果たしました。
 保護者の皆様。先日の一斉保護者会で保護者の方から、「FCなどを通して、様々なことを味わい、私たちももう一度、高校を卒業するかのようだ」「一斉保護者会が最後というのが寂しい」と言っていただきました。保護者の皆様こそ、須磨学園のご卒業おめでとうございます。先ほど、申しましたたくさんの生徒への要求や成果はすべて保護者の皆様のご支援とご理解の賜物です。本当にありがとうございました。

 では、今から、10期生関係者で卒業の儀式を行いましょう。
覚えていますか?高校入学時に「ともに頑張りましょう」という意味を込めてやったあれです。

 アメリカ研修旅行でのNASAでお会いした元宇宙飛行士のボブ・スプリンガーさんに「宇宙は恐くないですか?」と質問したときに、こうおっしゃっていました。
「十分に訓練を積んだので心配ない」
「クルーを信頼しているので大丈夫」と。
須磨学園で十分な経験を積みました。
信頼のできる仲間もできました。
自信を持って、未来へ飛び立ってください。

 このように「手をとりあう」のは、またいつか会う日のために。
喜びあえるとき、困ったとき、信頼できる仲間と再開し、手をとりあいましょう。

2019年3月2日 V2学年部長 吉田 泰明