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2018年度 高校卒業式 K3学年部長 挨拶

 学年を代表してご挨拶申し上げます。

 保護者の皆様、本日はご子息・ご息女のご卒業、おめでとうございます。 心よりお慶び申し上げます。また、この3年間、学年運営につきまして、多大なるご理解・ご協力を賜りましたこと、心より御礼申し上げます。ありがとうございました。

  卒業生の皆さん。ご卒業、おめでとうございます。
3年前の入学式で、学年団から皆さんにお話した3つのことを覚えていますか。

 1つ、「高い目標を持つこと」
 1つ、「挑戦すること」
 1つ、「人を理解すること」
この3年間、1つ、1つをしっかりと実践してきた皆さんのことを、誇らしく思います。

  「高い目標を持つこと」は、少しでも偏差値の高い大学を目指すこと、少しでも大きな大会で勝つことだと思われがちです。確かに、高いところに登れば登るほど、それだけ遠くが見渡せて、見える世界は広がります。ですから、皆さんにもぜひ、高いところに登って、広い世界を見てほしいと思いますが、見たいと思う景色、登ってみたいと思って目指す山は、みんな同じであるはずはないんですよね。私は、そのことを、自分の決めた目標に向かって、ひたむきに努力する、皆さんから教わりました。これからも、自分の見たい景色が見渡せる、より高いところを目指してください。そして、いつか、私たちの知らない、素晴らしい景色を見つけたら、ぜひ、報告に来てください。

  さて、皆さんは、センター試験までのカウントダウンにあったアインシュタインの言葉を覚えていますか。「一度も失敗したことがない人は、一度も挑戦したことがない人だ」という言葉です。この3年間、何もかもが自分の思い通りになったという人はいないでしょう。でも、挑戦することをやめない限り、それは失敗でも、挫折でもありません。
  創意工夫を重ね、なにか、これまでと違うやり方を試して、少しでも状況が変われば、それは、うまくいかない方法を発見した時期に過ぎません。こんなことができたらいいなぁと思うことは、できるか、できないかを考える前に、まず、挑戦してみてください。挑戦するときに、覚えておくべきことは、ただ1つ。「どうせ無理」と言わないことです。これは呪いの言葉です。口にした途端、すべてが不可能に思えてきます。周りの人にも、決して言ってはいけません。なにより、自分で自分に呪いをかけないように気をつけてください。ご家族の皆様も、どうぞご協力よろしくお願いします。

 人を理解するためには、目と耳を最大限に使って、その人の話を聴くことが大切だと言われますが、聴くことにもコツがあります。私が、同僚の先生から教えていただいたコツは、「講演会などでは、必ず最後に手を挙げて質問するつもりで聴く」ということです。「質問するぞ」と思って聴くと、あれ、これってこういうことでいいのかな、こういうときはどうなのかな、と自分でいろいろ突っ込みながら聴くことができるようになります。普段の会話でも「それって、こういうこと?」「こんなときはどうしてるの?」と何も尋ねることがないとしたら、それは、相手に対して興味関心がないということかもしれません。勉強も、そうですよね。集中して受けた授業ほど、気になることが出てきて、授業の終わりに聞いたり、職員室に質問に行って、そういうことほど、身についたのではありませんか。自分から尋ねてみることで、共有している世界が広がり、新しい考え方を吸収することができます。4月からの新しい出会いの中で、そして、大学での学びの中で、「質問する」ということを意識して、「人を理解すること」を心がけてください。

  3年間、皆さんの、子どもから大人へと歩き出す、大切な時間を一緒に過ごせて、本当に楽しかったです。この1か月、学年の先生方と「あの子すごいですね」「あの子頑張りましたね」と話す時間が、何よりも、幸せでした。ありがとう。
  これからもたくさんの「なりたい自分」をイメージして、ぜひ、 「自分の好きなこと」を「夢」にそして「人の役に立つこと」を「仕事」にしてください。

  卒業生の皆さんと、皆さんをいつも支えてくれるご家族の皆様のご健康とご多幸をお祈りいたしまして、挨拶とさせていただきます。

  本日はおめでとうございました。

          

2019年3月2日 K3学年部長 小池 なぎさ