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2018年度 中学校卒業式 卒業生 誓いの言葉

 私たち13期生123名は、柔らかな春風と共に、この須磨学園に入学しました。中学生になるのだという緊張や不安、そして、期待を持って入学したあの日から、私たち個性豊かな仲間たちと共に、充実した3年間を歩んできました。
 そうして今日、私たちはこの須磨学園中学校を卒業します。

 この3年間を振り返ってみると、須磨学園中学校での学校生活はとても慌ただしいものでした。学習内容は年々難しくなり、教科も細かく分かれ、より深いものとなりました。部活や体育祭、ウィンターキャンプのような行事や学校という枠を超えたところで、この3年間で先輩のすごさを知り、元気な後輩も出来て、段々と「縦のつながり」というものが生まれました。
 私は生徒会長を務めていたのですが、はじめは上手く後輩をまとめることが出来ませんでした。しかし、副会長と相談して、生徒会の召集前には全クラスに声を掛けに行き、あらかじめ何をするかを知らせに行くことでスムーズに集会を進めるなどの工夫をしました。また、高校生徒会との活動では、先輩たちの統率のとれた姿や自分の仕事をこなしながらも私たち中学生徒会の仕事を気遣ってくれる姿に感銘を受けました。

 そうして、少しずつこの学校の一員として歩き出す中、この学校最大の行事ともいえる海外研修旅行がやってきました。
 私はアメリカ研修旅行で印象に残っていることが2つあります。

 一つ目はNASAでのことです。NASAには本物のロケットや宇宙服など、見たことのないようなものが並んでいました。打ち上げに失敗したコロンビア号とチャレンジャー号の記録の前で、ガイドのJさんが発した言葉。
 「諦めてはいけない。諦めてしまうとそのために死んでしまった人たちの死が意味のないものになってしまう。」
NASAという発展と死の混ざり合う空間で、その言葉は私の心に強烈な印象を残しました。どんな失敗も受けとめて、次につながることが大事なのだと。

 二つ目は仲間のことです。アメリカ研修旅行の後、班長や副班長が話す感想は同じ班や組の仲間への感想ばかりでした。色々な行事を経て育まれた13期生の良いところ。それは一人ひとり自律して他者を尊重し、また自ら気遣いに感謝できるところだと思います。

 そして、私たちのこのような成長は、多くの経験をするきっかけをくださった理事長先生、学園長先生、私たちのために時には厳しく指導してくださり、生徒にどこまでも寄り添って支えてくださった学年の先生方、思春期という難しい時期である私たちを温かく見守ってくれた家族のおかげです。本当にありがとうございました。

 私たちは足早に過ぎ去っていく時間に食らいつき、自ら成しうる最大限を引き出そうともがいてきました。多くの困難なことも、仲間と協力して乗り越えてきました。失敗してもその失敗を生かして何度でも立ち上がってきました。
そして今日、私たちは須磨学園中学校を卒業します。

 私たちの「なりたい自分」。
 まだまだ模索中だという人や、「なりたい自分」を見つけて、夢に向かって突き進んでいる人もいるでしょう。 これから始まる高校生活は中学の3年間とはまた違った自分の意志で自分の人生を決めて進んでいく3年間となります。

 私たち13期生は、仲間ととともに切磋琢磨し、お互いを高め合い、高校生活を最後まで走り抜くことをここに誓います。

            

2019年3月16日 卒業生代表 木村 友紀奈