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2017年度 中学卒業式 理事長 式辞

 たった今卒業証書を授与された116名の皆さん、須磨学園中学校をご卒業おめでとうございます。といっても、須磨学園高等学校に進学するので、周りの環境は何も変わらないと思っておられるのではないでしょうか。この卒業式は皆さんにとって区切りの時です。中学校を卒業というと、義務教育の課程を終えられたということです。これから高等学校に進学する春休みを迎えます。高等学校は義務教育ではありませんので、進学しなくても大丈夫です。行ってもいいし、行かなくてもいい。でも皆さんは、ここで3年間を過ごそうとされています。その皆さんに向けて、卒業式に際して申し上げたいことは1つだけです。

 それは、大人になってくださいということです。学園長が毎回言っている話は、皆さんは大人と子供の中間地点にいるということです。大人になられてはいかがですかという提案をしたいです。ここまでは、普通のことです。当たり前のことを言っています。そして、私は当たり前のことをこれまでの卒業式では言ってきました。一回くらい当たり前でないことを言ってみようかと、皆さんの顔を見ていて思いました。

 大人にならなくてもいいです。あせる必要はありません。私は、大人と子供の違いは、子供は自分の思い通りにならないと駄々をこねてしまうことだと思います。自分の思い通りにやりたいと思っている。どうか皆さん、思い通りにやってください。急いで大人にならなくてもいいです。思い通りにどんどんやって、どこまでいけるかやってみてください。自分のやりたいことを、良いことであればどんどんやってください。ゲームなどの遊ぶことや部活動など何でもいいですお父さんやあお母さんから反対されていることでも、やりたいことがあればどんどんやってください。
 どこまでいけるかが、一番の大きな課題だと思います。なぜなら周りが許さないからです。学校に行きたくないから休みたい。どんどん休んでください。でも、どんどん休んだらどうなるか。周りがそれを許しません。学校の規則が許さないです。したがって、皆さんは留年することになります。または学校を去らないといけなくなります。というふうに、大人の社会では、子供っぽいことや自分勝手なこと、好き勝手な事を許さないという仕組みがあります。ですから皆さん、それを一度経験してみてください。賢い人は、経験しなくても分かるから馬鹿なことはしないと思っているかもしれませんが、やってみるとよく分かります。自分が経験してみることが、一番深く学べる方法だと思います。

 卒業に際して申し上げたいことは、色んなことをやってみてくださいということです。そして、世の中にはやってみないと分からない事のほうが多いです。そして、どんどん失敗してください。大事なことは、なぜ失敗したかを考えてください。ちゃんと失敗を受け止め、2度目の失敗をしないように気をつける。失敗しない人間はいません。今日も職員会議で言いました。「ミスは絶対起こります。」大人はミスをすると、ミスを隠そうとします。皆さん、そんな大人にならなくていいです。人間は失敗をするものです。「ミスをしました、こういう理由です。二度目からは気をつけます。」それでいいです。ですので、変な大人になるくらいだったら、皆さんは子供でいてもらいたいし、自分のやりたいことをどんどんやり続けてほしいです。周囲がそれを許さなくなるまで。やりたいことをやり続けて、周囲がそれを認めることもあります。学園長は大きな子供です。学園長は子どものときからやりたいことしかやってきませんでした。やりたいことしかやってこない、どういうことかというと、妹の私がやらないといけないことを全て引き受けてやってきました。本人は、やりたいことをやり続けてきました。そのうち、世の中が認める仕事をし始めました。やりたいことをやり続けた人にしかたどりつけない場所かもしれません。中途半端な努力だと中途半端なところまでしかいけません。本当にやりたいことであれば、親孝行も友達もルールも全てをかなぐりすてて邁進してください。いつまで皆さんが本当にやりたいことをやり続けられるかわかりませんが、少なくとも大学卒業までのあと7年は大丈夫です。どうか決意をして、やりたいことをやり続けてください。挑戦なくして成功はありません。皆さんの健闘を祈っています。

2018年3月17日 理事長 西 泰子