ご入学おめでとうございます。皆さんはマラソンや駅伝の中継を見ますか。駅伝でも有名な須磨学園です。なぜこの話題を出したかというと、皆さんは須磨学園の入学試験で合格した後、遊んでいませんでしたか？今までずっと勉強したから、遊びや好きなこと何でもしていいよと言われてきませんでしたか？別にそれが悪いとは言いません。でも、ちょっと考えてほしいです。

　マラソンでよーいどんとなったときに、皆さんは最初どうしますか。ある程度走ると先頭集団ができてきます。でも、最初に歩いている人はいないでしょう。例えば、20人くらい歩いたらどうなりますか。その最初に歩いた20人は永遠に先頭集団には入れません。僕が言いたいことは、「須磨学園に入ったばかりで、まだ6年間ある」と思って歩いてはダメです。今日から「須磨学園に入ったからもう大丈夫だ」と思って、歩くのは止めたほうがいいと思います。でも、逆に全力疾走したらどうなると思いますか。中学2年生くらいで息がきれてきてしまいます。
　私のお願いは先頭集団に全員属して、走りきってほしいということです。そのためには、どうしたらいいのか。走り続けるのではなく、必ず休むということです。必ず休むということはとても大切です。このことの大切さを説明します。例えば、朝9時から勉強を始めて、お昼12時になったらご飯を食べる。また勉強して、夕方6時になったらご飯を食べる。そして、夜12時まで勉強する。このリズムで、人間はもつと思いますか。これは絶対にもたない。ずっと勉強していたらどこかで倒れてしまいます。ではどうすれば良いか。理想的には、1時間勉強したら1時間休むことです。1時間勉強したら1時間休む。また1時間勉強したら1時間休む。これを繰り返すことで、朝6時から夜12時まで18時間すると、9時間勉強することになる。やったことの無い人は絶対に言う。1日に9時間しか勉強できないと。1日に9時間、全速力で勉強することはすごいことです。これは、なかなかできません。なぜこれができるかというと休んだからです。おうちで勉強するときにも、1時間勉強したら1時間休む。保護者の方に「何遊んでるの」といわれたら、学園長が「1時間勉強したら1時間休んでよろしい」と言ってたよといってください。私は自信を持って言う。大切なのは全速力で勉強するということです。だらだらするのではなく、集中力を維持してしっかりやる。そうでないと、良い勉強はできませんし、良い結果は残せません。だから、今日の私のお願いは、中学生になったのだから、先頭集団に属して6年間走りぬく。そのためにしっかり休むという事を心がけてほしいと思います。

　須磨学園によくぞ来てくれました。私はとても嬉しいです。君達が6年間、ここで過ごして、それぞれのいきたい大学に進学を果たしてくれることを心から願っています。さあ、中学生活を始めましょう。

2017年4月8日　学園長　西　和彦