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2016年度中学校入学式 理事長 式辞

 校庭の桜は皆さんの入学を待ちきれずに数日前から咲き始めていました。須磨学園高等学校中学校13期生の131名の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんが入学していらっしゃる日を私たちは楽しみにまっていました。皆さんのご入学を心より歓迎いたします。保護者の皆様、ご子息ご息女のご入学のお祝いを申し上げます。これからの6年間、皆様のご理解とご協力なしには須磨学園の教育は成立しません。どうぞよろしくお願い申し上げます。ご来賓ならびに関係者の皆様、ご多忙の中ご臨席を賜り厚く御礼を申し上げます。
 さて、新入生の皆さん、須磨学園にようこそいらっしゃいました。皆さんはこれからの6年間、お家の方と過ごす時間よりも長い時間を、須磨学園の仲間や先生と一緒に過ごしていくことになります。仲良くやっていきましょう。

 では、中学生になるにあたって、3つ皆さんに期待することをお伝えしたいと思います。

 1つ目は、皆さんの自立です。今から始まる中学校生活の中で、少なくとも自分自身の身の回りのことを自分ですることを求めます。例えば、朝起きることです。研修旅行先で、自分で起きられないと困ります。今まで受験勉強で忙しいときに、身のまわりのほとんどのことをお家の方にやってもらっていたと思います。塾が終わると迎えに来ていただいたり、家に帰ってテーブルに着くと温かいご飯が出てきたり、お風呂が沸いていたりしています。皆さんはご飯を食べるだけ、お風呂に入るだけではありませんでしたか。勉強が忙しいという理由で、あなたはお家での役割を免除されていたのかもしれません。しかし、中学生になった今日から変わりましょう。少なくとも自分の身の回りのことを自分でするように心がけてください。学校に行く用意をするとか、朝自分で起きるとか。それだけでなく、お家の中で自分のするべき役割を見つけてください。少しずつできることを増やしていきましょう。お家の中だけでなく、学校においてもそうです。クラスの中で自分のできることをやっていく。自分の役割を見つけて、実践していく。そのことを求めたいと思います。頭でっかちの中学生にならないでください。
 少し話は横にそれますが、中学入試は学力が問われる入試でした。6年後皆さんが大学入試を受ける時、大学入試は学力が問われるだけではなくなります。勉強だけできてもダメですよ、という入試になります。勉強以外に何が必要なのかというと、主体性、考える力、判断力、思考力、表現力いったものが求められます。いったい、どうやってそれらの力を評価するのでしょうね。どのようにして、それらの力を身につけていくのだろうと疑問に思われるかもしれません。でも、大丈夫です。それらの力は、須磨学園での学びの中で身についていく力であると私たちは考えています。授業、行事、部活に一生懸命取り組んでください。

 2つ目は、当たり前のことを当たり前にするということです。須磨学園は、どちらかというと厳しい学校です。制服もあります。制服の着方に決まりもあります。制携帯もあり、ルールを守って使うことが求められています。小学校には無かったような校訓や校則もあります。でも、須磨学園の校則やルールは、社会に一歩出た時、大人たちが当たり前のこととして実践していることばかりです。挨拶をするとか、ルールを守るとか、人の話をきちんと聞くとか。須磨学園は、皆さんに特別なことを求めているわけではありません。もし、「こんなの変だ」、「こんなことには意味が無い」と皆さんが思う校則や決まりがあれば、どうか先生のところまで意見を言いにきてください。私たちは、喜んで皆さんの意見を聞いて、対応していきたいと思います。皆さんの先輩たちもいろんな意見を言いにきてくれました。そして、色んなことを私たちは変えていきました。

 3つ目は、自分の頭で考えて決めるということです。皆さんは、どういう自分になりたいのか、そのために今何をしなければなりたいのか。自分はこれからどうすべきなのか。それを考えていただきたいと思います。そして、自分なりの答えを見つけてほしい。時間割の中では、そのための時間も準備されています。金曜日の1時間目です。結果として、あなたが出した答えが間違ったものだったとしても構いません。それは、意味のある答えです。間違っていれば、修正する、改める。それでいいと思います。  失敗することもあるかもしれません。大丈夫です。どんな人でも失敗します。くじけないでください。もちろん程度の差はありますが、失敗しない人はいません。そして、失敗することは悪いことではありません。失敗することに対して、むしろ私は良かったねと言いたいです。今、皆さんは守られた環境にいます。ご両親に見守られ、学校の先生たちに見守られています。この時期に失敗しなくて、どうしますか。どんどんいろんなことにチャレンジして欲しいと思います。友達との関係が上手くいかないこともあるかもしれません。そのとき大事なことは、なぜ上手くいかないのかを考えることです。そして、同じ間違いを繰り返さないように心がけることです。2度目の失敗をしてしまっても大丈夫です。なぜ上手くいかなかったのか理由を考えて、3度目の間違いをしないように気を付けてください。失敗や間違いを恐れずに、ひるむことなくいろんなことに挑戦してください。すべての経験は、皆さんの学びにつながります。

 皆さんのこれからの活躍に期待して、私の話としたいと思います。

2016年4月9日 理事長 西 泰子