SUMA GAKUEN
学校法人
須磨学園
  • HOME
  • 2017年度3学期始業式 学園長 訓話

2017年度3学期始業式 学園長 訓話

 あけましておめでとうございます。新年にあたり、ご挨拶を申し上げます。

 去年の年末、諸君らに「全国高校駅伝の応援をぜひよろしくお願いしたい」と言いましたが、そのかいあって須磨学園は入賞しました。8位でした。でも、諸君らの中には、「なんだ8位か」と思った人もいるかもしれません。須磨学園は、自宅から通っている諸君らが学校で思いっきり走って、あの8位入賞ということをやってのけた。私は誇るべき成果だと思っています。
 諸君らに感謝したいことがあります。それは、テレビなどで須磨学園を応援してくれと頼んだことに対して、須磨学園を応援してくれたこと。諸君らの気持ちが伝わって、我々は8位を取れたと思います。地面の上を飛ぶような感じで選手は頑張ってくれました。陸上部の諸君らの体を我々の思いが押してくれたのではないかと思います。
 それが「念じる」ということです。「念」という漢字を分解してみると「今」と「心」に分かれます。つまり、「念じる」ということは「今自分が思っていることを強く思う」ということではないでしょうか。「信念を持つ」ということは「念を信じる」ということであって、「今の心を信じること」が「信念」という言葉ではないでしょうか。だから、「今、自分が考えていること、自分が思っていることを強く思って信じる」ということが、「信念を持つ」ということになるのではないでしょうか。

 今日は、例年とはちょっと違った形で企画してみました。一日中PMTMをやって、最後に書初めをします。やり方については、担任の先生から聞いたと思います。そこで、今年のプランを考える諸君らにお願いしたいことは、一人ひとりが今年をどう過ごすかを考えるときに、夢を持ってほしい、夢を考えてほしい、ということです。そして、その夢は、大きければ大きいほど良いということです。自分の目の前で起こる現実は、諸君らが見る夢を超えて大きくなることはありません。つまり、一人ひとりの限界は、その人が持つ夢の限界だということです。東大なんて行けないと思った人は東大には行けない、京大なんて行けないと思った人は京大には行けない、医学部なんて行けないと思った人は医学部には行けない。だから、一人ひとりができるだけ大きな夢を持ってほしい。できるだけ自由な夢を思って欲しい、できるだけ自分の思いにかなう夢を持ってほしい。それをお願いしたいと思います。

 しかし、自分の夢を持つということが、自分だけのためにならないようにしてほしいです。私は、全ての人は、それぞれが大人になって社会に果たさなければならない仕事や任務、背負ってきた運命のようなものを持って生まれてきていると思うようになりました。自分が持って生まれてきた任務、運命、天命のようなものを感じて、それが人のためになるのか、科学のためになるのか、政治のためになるのかを考え、意識して欲しいと思います。自分の夢に、自分が持って生まれてきた使命を加えることを意識することによって、諸君らの夢は、諸君らが一人で実現するものから周りの人の協力が得られる夢になるのではないかと思います。一人で自分の夢を実現することほど大変なことはありません。周りの人に応援されて、周りの人に期待されて、周りの人に喜ばれて夢を実現するというプロセスが踏めれば、こんなにありがたく幸せなことは無いと思います。

 最後に、諸君らが決めた今年の目標を書初めして欲しいと思います。書初めはきれいな字だけ書けばいいと思っていませんか。内容のある書初めを書いてください。でも、下手な字よりもきれいな字のほうがいいと思いませんか。中身があって、きれいな字、これが本当の書初めだと思います。諸君らの書初めを後で見せていただきますが、それをとても楽しみにしています。

2018年1月5日 学園長 西 和彦