活動レポート

男子陸上競技部 近況報告

須磨学園陸上競技部は「コロナ禍」に決して屈することなく未来に向かって進み続けます。

といっても、現状は部員が集まり、これまでのようにトレーニングを実施することはできません。

だからこそ、これまで以上に何ができるかを考え、そして立ち止まることなく進みたいと考えています。

 

現在本校ではLive配信による授業を展開し、「学校における学び」を決して止めることなく前に進んでいます。

そこで、陸上競技部もひとつひとつこれまでに行ってきた取り組みを、Webを介して行うことに挑戦中です。

4月28日は、登校していれば本来行われるであろう「集団で会話しながら食事をとる」ことにチャレンジしました。

 

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この画面には8名しかうつすことができていませんが、最大300名参加できるシステムを利用し、昼休みの12:30から13:10までの間、画面を通じて部員間でお互いの顔を見て、そして話をしながら食事をとりました。日常では当たり前だったことが、これほどにうれしいこと、楽しいことであったかを改めて実感しました。そして、このようなシステムを利用し、チームミーテイングも実施しています。このシステムでは一方的な情報提供ではなく双方のやり取りが可能で、それぞれのコミュニケーションを深めることに有効でした。

 

また、チャット機能を活用して、日々の「練習日誌」も提出しています。起床時の体温・体調、そして一日の生活や就寝時刻を朝、夕2回報告したり、自身の悩みや相談事をやりとりしたりしています。グループを作って行うため、チームメイトが何を行い、何を考えているかを共有できるようにしました。

 

次のチャレンジは、「みんなで補強」です。声を掛け合ったり、互いにバランスを指摘しあうことも可能だと思います。このように、少しずつでも「日常」を取り戻す取り組みを、Webを活用して進めていきたいと思います。また、株式会社明治様から、この状況だからこそ選手にとって必要な食事の在り方についてレクチャーいただきました。そのPDFを活用したLive配信講座も部内で実施していく予定です。

 

この中央で走る選手は本校を卒業し、今年青山学院大学の4年生として大学生活を送る岩見秀哉さんです。

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今年1月の箱根駅伝で8区を走り、見事総合優勝に貢献しました。彼は高校時代、急激な身長の伸びに悩まされ、なかなか思うような結果がでませんでした。それでも決してあきらめることなく、今できることを積み重ね続けました。だから、岩見さんが昨年の箱根で悔しい走りになっても、きっと乗り越えるだろうことは確信していました。彼の今の姿は私たちに「乗り越えることができない壁はない」ことを示してくれているように感じます。

 

今、高校や中学の全国大会をはじめとする大会が次々と中止になり、目標を見失いがちな日々かもしれません。

 

でも、私たちは大切なものを失ってはいません。それは「陸上競技」そのものです。世の中から陸上競技がなくなったわけではありません。そして陸上競技を通じて得た仲間、仲間と共に過ごした時間や、走り続けた距離、取り組み続けたトレーニングは「コロナ」であっても私たちから奪うことはできないものだと思います。今、悔しい日々が積み重ねられています。それでもこの先に今を振り返った時、その「今」、つまり未来からみた「辛い過去」は「未来の在り方」によって変えることができると確信しています。その過去を変えることができる未来を勝ち取るために、私たちは今こそ自分の、そして大切な人の命と健康を大切にするとともに、決して「優しさ、思いやりの心」を失うことなく前に進みたいと思います。そして将来、「今」という過去が「あの時の経験があったからこそ今がある」と、いつか言えるようにしたいと思います。

 

私たちのできることは微力ですが、それでも今を見失い、苦しんでいる中学・高校陸上競技選手が力を合わせて今を乗り越えることができるようお手伝いできることがないかを考えていきたいと思います。例えば、人数は限られるかもしれませんが、中長距離を目指す中学高校の選手を招待したミーティングを、Webを通じて行うことができればいいなと思います。その時はもちろん、須磨学園陸上競技部の「門外不出のトレーニング」も紹介します!(というほどスペシャルなものがあるわけではありませんが。)また、皆さんと一緒にWebを通じて一緒に補強できたらいいなと思います。何か一つでも実現できることを目指したいと思います。

 

陸上競技が大好きな皆さんと共に、今を乗り越えましょう!

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