活動レポート

校外活動3「クラーク・コレクション展」「横尾忠則どうぶつ図鑑展」(13.8.8)

午前中に「奇跡のクラーク・コレクション ルノワールとフランス絵画の傑作展」(兵庫県立美術館)
午後に「横尾忠則どうぶつ図鑑展 YOKOO’S YOKOO ZOO」(横尾忠則現代美術館)
の鑑賞を行いました。
両展覧会とも、学芸員の方に解説会をお願いしました。
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阪神岩谷駅に到着し、兵庫県立美術館を目指します。

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学芸員の方に、大きなホールで解説会をしていただきました。
まずクラーク美術館がどこにあるかということから分かりやすく説明してくださいました。

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美術館をつくったクラーク夫妻のことや、絵画の見どころなどを教えていただきました。
薔薇の絵が美しかったために、その画家の名前の薔薇が作られたという話など
とても興味深かったです。

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最後に、学芸員の方から「印象派って知っていますか?」「点描って聞いたことありますか?」
という質問に答えられたことや、部活動で何度も県立美術館に訪れていること、
その時に講演会と合わせて鑑賞していることなどについてお褒めの言葉をいただきました。

 
その後、鑑賞しました。館内は撮影禁止です。
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みんなとても熱心に鑑賞していました。
学芸員の方から教えていただいた見どころ作品はもちろん、
クラーク夫妻お気に入りのルノワール「たまねぎ」も観ることができました。

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日陰で昼食をとり、横尾忠則現代美術館へ移動しました。
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横尾忠則現代美術館に到着しました。「横尾忠則どうぶつ図鑑展 YOKOO’S YOKOO ZOO」

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こちらでも、学芸員の方に解説会をしていただきました。
横尾さんが大変な愛猫家であることや、テーマが「どうぶつ」ということで、
王子動物園から借りた剥製も同時に展示されているという説明がありました。
また全部で14匹の剥製がいますので、探してみてくださいとおっしゃいました。
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会場に、剥製があるなんてとても不思議です。
剥製越しに絵画を観るのも面白かったです。でも「怖い」という声もありました。
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真剣に鑑賞していました。数名が「怖い」「サイケデリック」「気持ち悪い」と言っていました。

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じーっと観ている人、さーっと観ている人など午前中の「クラーク・コレクション展」に比べて
観るスピードにばらつきが目立ちました。
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この展示室は、壁にも工夫がされて部屋全体が一体感のある感じになっていました。

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作品が何を表現しているのか、眉をひそめて考えている人もいました。

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ガラスに入った剥製をぐるりと観察したり、「わからない」とつぶやく声もありました。

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4Fはアーカイヴになています。赤い壁に少しびっくりしました。
ここで少し、みんなの感想を聞きました。
「一見何を表現しようとしているのか分からないから惹きこまれる」とか
「想像つかない構図や色の組み合わせに驚いた」など、
「楽しかった。おもしろかった。」という人の感想はとても興味深かったですね。

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まだ鑑賞している人がいたので、先に観終わった人は1Fで工作をしました。
小学生向けだと思いますが、廃材での動物作りは楽しかったです。

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左は、卵パックを使って思議な鳥のような動物です。右も鳥でちゃんと自立します。

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ミルクフレッシュを目に使ったカエルを作っている人もいました。
右は、「なんちゃって横尾忠則」らしいです。おもしろいですね。
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作った作品は、展示台の上に置きました。短時間の造形遊びもたまには良いですね。
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学芸員の方や美術館の方々には大変お世話になりました。
ありがとうございました。
 

+++++++++++++部員感想+++++++++++++


今日は、ルノワールやモネ、モレー、横尾忠則など、
沢山の芸術家の作品に触れ合う事ができ、とても充実した一日でした。
クラークのコレクションは、色が明るい作品は少なく、
全体的にダルやライトグレイッシュなどの鈍い色が目立っていました。
けれど気取った感じはなく、描き方も工夫されていて逆に人間味がありました。
クラークが集めようと思った理由がわかる気がします。
あと、なんだか、水面に周りの風景が写りこんでいる絵が多かったように思います。
何か意味があったのでしょうか。
横尾忠則展は、印象的なライオンのポスターから想像していたものとは
少し異なりましたが、色合いや構図が何かを訴えかけているようで、
むしろとても楽しかったです。
現代アートという事で、パッと見では何が描いてあるのか
よくわからない作品が多かったのですが、それ故に興味が湧き、
ついじっと見てしまう…という作品ばかりでした。
ポスターのようなデザインがいくつか展示されていましたが、
どれも色合いが華やかで、びっくりするような構図や組み合わせ方をしており、
一度見たら忘れないと思います。面白いと思う絵にもどこか物悲しいものがあったり、
シュールだったりして、「横尾忠則」という人の素晴らしさが伝わってきました。
置かれていた剥製や、展示室の個性的な壁紙とも合っていて、
惹き込まれるような不思議な世界観でした。
特にT字路の作品は、まさに「ブラックホール」というにふさわしい作品だと思います。
機会があれば、ぜひまた行ってみたいと思います。
(中1生YM)


今日の美術館見学の、ルノワールとフランス絵画の傑作展は、とても楽しかったです。
中でも、僕は風景画が一番すごいなあ、と思いました。
葉っぱが一枚一枚、ていねいに描かれていたり、光がちょっとまぶしく見えたり、
海に反射して移った街がとてもきれいだったりしていたので、とても印象に残っています。
また、動物の剥製はとてもリアルで、今にも動き出しそうなほどでした。
北極熊の剥製はとても大きくて、二メートルを超えていたし、
爪や歯がとても鋭かったので、こんな動物に襲われたらひとたまりもないなと思いました。
動物の絵は、目が飛び出ているように見えたり、毛がとてもふさふさしているように見えたり、
その姿や顔の表情から、この動物は、今怒っているんだな、うれしい気分なんだなとか、
痛がっているんだなというのが絵を見ると分かったので、すごいなあ、と思いました。
(中1生HM)


~奇跡のクラークコレクション展~
私が印象に残ったのは『蛇使い』という作品です。
写真のように細かい描写で、特に私が脱帽したのは後ろのタイルの模様です。
美しい水色に白で模様が描かれているのですが、どうやって描いたのだろうと
じっと絵の前で考えてしまった程です。
~横尾忠則どうぶつ図鑑~
横尾忠則さんの作品はどういう思考をしていたらこんな作品を作れるのだろうと思うような不思議な作品で、
作品の意味をなんとか理解しようとして何度もぐるぐると歩き回ってしまいました。
独特の色彩で怖くて気持ち悪いのになんだか何度も見てしまう魅力があるのだと感じました。
(高1生N)


『ルノワールとフランス絵画の傑作展』は私の好きな印象派の作品が
多く展示されていたので興味がとてもありました。
ルノワールの作品はとても”青” や”緑”系統の色を使うととても綺麗に描かれていて、
例えば白い洋服に薄い青や薄い緑、そしてピンクなど、
色んな色が混じっていて実際には白い洋服をより鮮やかに描いているので凄かったです。
『横尾忠則 どうぶつ図鑑』は現代アートであまり好みではない雰囲気の絵でしたが、
剥製を見るのが楽しかったです。
(中2生S)


午前中の「ルノワールとフランス絵画の傑作」の中で一番印象に残ったのは、
モネの「小川のガチョウ」です。地面と川が一緒になっていて、とても不思議な絵でした。
一番すごい!と思ったのは、ジェロームの「蛇使い」です。
壁がとても細かくて、きれいだったので驚きました。
絨毯やタイル、男の子、蛇の皮、それぞれの質感がでていてすごい、と思いました。
午後の「横尾忠則どうぶつ図鑑」で一番衝撃的ですごい、と思ったのは、
「赤い風景を描く赤いミッキー」です。ミッキーがはじめて怖く見えました。
どの作品も衝撃的で怖かったけど、おもしろかったです。
どっちの美術館もとても印象に残りました。良かったです。
(中3生AK)


今日の見学では前半にクラーク展、後半現代アートをみました。
前半のクラーク展では、クラークがコレクションした作品の一部を見ることができました。
僕が特に印象に残ったのは今回の美術展の名前にもなっていたルノワールの作品です。
他の画家たちの作品も光や影の表現に長けており、素晴らしかったのですが、
ルノワールの作品は他の画家たちにはない独特の表現が印象に残りました。
ルノワールの作品には、青が多く使われているように感じました。また、肌の質感なども凄かったです。
横尾さんの現代アートは、色がサイケデリックで、攻撃性の高い絵が多く、苦手な印象をうけました。
(高2生F)


今回のルノワールとフランス絵画の傑作でかなり印象に残ったのはガチョウ番です。
ガチョウが手前に何羽かいるのですが、その一羽一羽がなんともいえない
ガチョウらしい表情をうかべておりとてもかわいらしかったです。
それからジヴェルニーの春がピンクやさわやかな水色などで描かれておりいかにも“春”でした。
とても楽しかったです。
後半の横尾忠則動物図鑑では私があまり好きではない作風で、
色が暗いのに対し作品の印象はシュールでした。
色の組み合わせがきつく、抽象性が高かったためわかりにくかったです。
楽しいとは言い難かったです。
(中2生HF)


前半のルノアール展では、学芸員の方の説明を聞き、作品を見ました。
全体的におもった感想は、光の使い方が綺麗だということです。
淡い色を使った表現が凄く綺麗だと感じました。
また、自分が思いつかないような色使いを見ることが出来て良かったです。
後半の横尾忠則展では、強いインパクトを受けました。
個人的に、イマイチ理解出来なかったです。正直、気持ち悪かったです。
今回の活動では、自分の感性を再発見出来て良かったです。
(高1生Y)

 

2つの展覧会を観るという欲張った行程でしたが、全く違った内容だったので
そのギャップに反響が大きくみんなの反応がとてもおもしろかったです。
「好き」「嫌い」「きれい」「気持ち悪い」「意外と良い」など
自分が今どんなものが心地よいかと知ることもできたと思います。
そして作品だけではなく、展示の工夫にも注目してもらいました。

また、授業ではなかなか触れられない作家との出会いも
これから美術を愛好していく中で、いろんな何かと繋がっていきます。
そうすると、もっともっと楽しめると思います。
本物を観るチャンスを今後も大切にしましょう。