中高一貫17期生の皆さん、共学25期生の皆さん、卒業おめでとうございます。教職員一同、皆さんの晴れの日を心から祝福いたします。保護者の皆様、ご子息・ご息女のご卒業、誠におめでとうございます。またこれまでの本校教育へのご理解とご協力に心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
さて卒業生の皆さん、思えば皆さんの中学校時代は、コロナウイルスの感染症拡大の影響もあり、様々な活動が制限され、大変な状況が長く続きました。そのような状況を乗り越えた皆さんは、高校生活においても懸命に前を向いて歩んできました。文化祭や体育祭では、優れたリーダーシップとチームワークを発揮し、研修旅行では、日本の、そして世界の魅力にたくさん触れ、部活動においても数多くの活躍を遂げ、最後まで粘り強く前進する姿勢を通して後輩たちの見本となりました。また皆さんの受験生としての前向きな姿勢は、我々の誇りでした。そして何より、皆さんの今日の凛々しい姿こそが、素晴らしい成果の結晶であると感じています。ぜひ自分自身を誇りに思ってください。
一方でこれまでを振り返ると、数々の成果の裏で、様々な後悔や失敗も思い浮かぶかもしれません。しかしそのような後悔や失敗についてもあえて大切に向き合ってください。あの有名なアインシュタインはこう言いました。「失敗したことのない人は、挑戦したことがない人だ」と…的を射た名言だと思います。失敗したことのない人、すなわち挑戦したことのない人が成功を得られるわけがありません。これからも「失敗は挑戦の証である」と思って、何事にもひるまず挑んでください。
これまでも折に触れて伝えてきましたが、一見「対極」にあると思われることが、根底ではつながっていると確信しています。今後の成功のカギはこれまでの成功体験だけではなく、失敗の中に数多く隠れています。勝負において「勝つ」ことを目指す中で、実際に勝った経験だけではなく、負けた経験こそが未来の勝利に向けて大いなる糧となります。このように「対極」にあるものを大きく広い視野で「大局」的に見ることは真に大切なことだと思います。これからも覚えておいてください。懸命に挑んで「負けたことがある」というのは大きな強みなのです。
過去・現在・未来もすべてつながっています。過去は変えられませんが、過去の経験や思い出は、今を変える力があります。そして未来はまだ訪れていませんが、今の心がけや努力でいかようにも変えることができます。有名な慈善活動家であるマザー・テレサは、こう言いました。「昨日は去りました。明日はまだ来ていません。私たちにあるのは今日だけなのだ」と…。そしてあの有名なスヌーピーもこのように言いました。「明日がどんな日になるかは、今日の君しだいである」と…。皆さん、これからも未来のために、今の自分、今の思い、今一緒にいる人たち、そして今という時間そのものを大切にしてください。そしてそのためにも、過ぎ去った過去の経験、思い出、苦労や失敗に至るまですべてを大切にしてください。これまでの皆さんの経験や努力、そして失敗という名の糧を胸に、常に「今」を大切にして、たった一度の人生における素晴らしい未来を切り拓いてください。
これからも様々な苦難が皆さんを待ち受けているでしょう。そんな時でも、皆さんにはこの6年または3年の学園生活で得た数多くの糧があります。毎日の長い階段や坂、授業や課題、文化祭や体育祭などの学校行事、そして研修旅行などの課外活動、夏の暑い中、冬の寒い中でも、朝早くから夜遅くまで、さらに休日にも取り組んだ自学や特別講座や部活動、そして何より、周りの仲間たちと何気ない日常の中でたくさん話して、笑って、時には泣いたり怒ったりしながら、みんなで一緒に今日まで歩いてきたこと… これらの素晴らしい経験と思い出の数々は、必ずこれから先幾度となく訪れる皆さんの「今」、そして未来の「なりたい自分」にとってかけがえのないパワーとなります。
今後いかなる時も、須磨学園卒業生という誇りを胸に、建学の精神の通り、『清く、正しく、たくましく』、社会で、そして世界で、それぞれの“to be myself,...”の続きをしっかりと描き続けてください。皆さんの活躍を心から、心の底から期待しています。改めて本日は卒業おめでとうございます。
2026年3月1日 須磨学園高等学校 校長 堀井 雅幸
