活動レポート

卒業生のto be myself

前回の大西君に続いて、2012年度卒業の渕くんに原稿を依頼しました。現役当時は、負けず嫌いで、気性が荒くたいへんだったこともありますが、今は結婚もして、すっかり好青年。MicrosoftTeams-image (1)3人兄弟で全員須磨学園高校テニス部卒業です!右から長男浩輔・次男将徳・3男彰悟。今回は長男の浩輔くんからのメッセージです。
須磨学園高等学校2012年度卒のテニス部OBの渕浩輔です。

三兄弟の長男で、次男も三男も須磨学園テニス部のOBです。

ざっくりと経歴を

須磨学園Ⅲ類理数

九州大学

九州大学大学院

T自動車 

ここからは、「社会人になって高校生を振り返ると」の視点で感じたことを書きます。

僕が高校生活から学んだことは主体的に取り組む姿勢と努力を継続するメリットです。

一方で、僕に足りなかったものは感謝です。

僕の高校生活を振り返ると、ほとんど家で過ごした記憶はありません。なぜかというと、僕は淡路島出身で須磨学園までは毎日明石海峡大橋を渡り通学していました。毎日5時半のバスに乗って7時からの朝練に参加し、夜は9時学をして23時に家に帰っていたからです。高校生なので、別にサボろうと思えばサボれるし、誰かに強制されていたわけでもありません。頑張れた理由は、友達と切磋琢磨しテニスでも勉強でも負けたくないという気持ちになっていたからです。やらされているのではなく自分でやらないといけない、やりたいと思える時に人には力が湧いてきます。まさに僕の好きな諺の「好きこそものの上手なれ」です。テニス部を引退したあとも、生活リズムは変えずに、朝は学校で自習し、講座を受け、9時学を続けました。高校3年生は365日中364日学校に行って勉強しました。(盛っているかも)正直、辛かった時期もありました。今もう一度高校生に戻れたとしてもあれほど頑張れないだろうなと思います。現役の須磨学生でも大半の人は勉強辛いなと思っているんじゃないですか?騙されたと思って、人生で最後と思って頑張ってみてください。努力を継続する一番のメリットを教えます。それは、“自分が努力できる人間”だと知ることができることです。その経験が、今後何をするにもあの時あれだけ頑張れたのだから、まだ頑張れると思わせてくれます。たった3年の努力が多分一生自分を鼓舞してくれます。ラッキーでしょ。あと気になっている人もいると思いますが、部活をやめて勉強を出来るようになることはないと思います。勉強する人は部活していてもするし、しない人はやめてもしません。気持ちの持ちようです。

ここで伝えたいことは自分の意志で努力をし続けてみてください。ということです。

ただ、なんでそんなに頑張ったのに九大やねん東大・京大ちゃうんかいと思った人、僕もそう思っています。その理由も教えます。僕の中では答えがあって、それは【思考】と【本質の理解】に時間を割けていなかったからです。高3になると受験を意識して焦りますよね。振り返ると僕の努力は質より量で、ただがむしゃらに問題集をとにかくこなす。答えを覚えるだったように思います。これは勉強の中でも“思考”ではなくて“作業(暗記)”でした。本当に頭のいい人はその中で【思考】と【本質の理解】をしているのだろうと思います。“考えて理解して納得する習慣”を持つことこそが一番大事です。出来ていなかった僕がこれ以上深く突っ込めないですが、焦らずにしっかりと腰を据えて量もやりつつ質(本質の理解)を求めてやってください。

そして社会人になった今、【思考】と【本質の理解】の大切さを身をもって感じています。なぜかというと、仕事では答えがないことがほとんどです。誰かが答えを持っていたら仕事にはなりません。だから問題に対して、なぜそうなのか、どうすれば解決できるのか、本質を理解して、みんなが納得する答えを自分で考えださないといけません。僕は学生と社会人の大きな違いはここだと思っています。考えて本質を理解する力を是非今のうちにつけて欲しいです。

次に、足りなかったもの「感謝」についてです。正直、僕は高校生にとって必要ないと思っています。というか後々徐々に分かってくるのでわざわざ考えなくていいです。だけど、両親の支えは偉大なので、その姿はしっかり記憶しておいてください。僕からのアドバイスは、今ある時間を全て自分の成長に使ってください。親孝行は大人になってから存分にすればいいです。もう一つ、今回のこの文章を書くことを引き受けた理由にもなりますが、田村先生への感謝です。この話を電話でいただいたときに、僕がテニス部の教え子の中で一番問題児だったと聞きました。僕は自分の意思が強かったので先生に反抗することもありましたが最後まで続けられたのも先生の理解があったからです。卒業して8年経っても連絡をくれて、後輩に話す機会をくれました。僕の文章なんて皆さんにはなんの役にも立たないかもしれませんが、ちょっとした恩返しの気持ちと感謝を込めてこの文章を書こうと決めました。

4部から3部に上がるのがやっとだった僕たちの時代と比べて、1部、2部の常連校になったのは本当に驚いていますが、後輩の活躍を耳にしてとても嬉しく思っています。

先生も10年で一部に上げるという理事長との約束を果たして本当にすごいなと尊敬します。

高校生活は体力的にも精神的にも大変ですが、是非高校3 年間何事にも積極的に全力で取り組んでください。

僕の経験上、なにをするにも芽が出るのはだいたい3年目です。上手くいっていなくても2年続ければ急に視界が開ける時がきます。何かを成し遂げるとそのプロセスは何にでも応用がききます。

目標を掲げて達成するためのプロセスは、

「しんどい⇒頑張る⇒しんどい⇒頑張る⇒しんどい⇒頑張る⇒できた⇒嬉しい⇒もっとやってみよう」です。

「しんどい⇒頑張る」の期間が勉強でもスポーツでも「できる⇒嬉しい」の前には絶対にあるのだと理解すれば、しんどいことが目標達成には必要だと思って頑張れます。これを早めに身をもって経験して欲しいです。

最後に、僕自身自分の人生は本当に素晴らしいと自分で自負しています。なぜそう思うかというと僕の周りにはめちゃくちゃ素晴らしい友達がたくさんいるからです。

今振り返ると時間のない中で友達と遊んだ記憶は鮮明に覚えていますし、高校生活はとても充実していました。

本当に伝えたいのは本気で切磋琢磨できる友達を作り、大切にしてください。

友達の言葉を借りると

「何を食べるかより、誰と食べるか」

高級なご飯を食べるよりも仲良い友達と一緒にご飯を食べているほうが幸せだということを伝えたいです。

一人で何でもしようとせずに、友達、後輩・先輩、先生いろんな人とたくさん交流をして頼って、頼られるような人になってください。

皆さんの活躍を期待しています。