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2025年度体育祭 講評

皆さん、体育祭お疲れ様でした。 保護者の皆様、本日は体育祭にお越しいただき、最後まで観覧・応援をしていただきまして、本当にありがとうございました。今日は、ご家庭の方でも、 体育祭の話で盛り上がっていただけたら嬉しいなと思います。

さて、生徒の皆さん、今日は午前中から少し雨がちらつくような波乱のスタートになりましたが、君たちのエネルギーで、見事に雨を吹き飛ばしてくれました。午後からは、少し日差しも出てきて、ちょっと暑さも感じるぐらいの晴れやかな天気になって、皆さんがこれまでしっかりと準備してきたことや、あるいは今日この体育祭でしっかり勝とう、あるいは楽しもう、そんな気持ちが届いたのではないかと思い、すごく清々しく嬉しい気持ちで皆さんの姿を見ていました。

講評ということで、皆さんの演技や競技を見て感じたことを、伝えたいと思います。

今回、やはり皆さんの姿勢、競技や演技でのパフォーマンスの精度や勝ち負け、それももちろんですが、何よりもこの体育祭を盛り上げよう、楽しもう、そして仲間を応援しようというその姿勢が物凄く清々しく、立派だなと思って見ていました。

それぞれの競技で素晴らしい皆さんの姿が見られました。例えば、リレーにおいては、みんなでバトンをつないでいくなかで、必死に前を目指し走って行く姿、ゴールだけを目指し懸命に走って行く姿が見られました。部活動対抗リレーでは、勝つだけではなく、全体を盛り上げようというような PRに主眼が置かれた部もありましたが、それもすごくみんなが楽しむことができていて、いろいろな部の楽しさや、あるいは強さなど、そういった魅力を伝えてくれたのではないかと思います。

「台風の目」においては、台風の目という割には遠心力で吹っ飛んでいく人がいましたね。あるいは「棒上旗取り」や「騎馬戦」はもはや格闘技なのではないかという状況でしたね。皆さんの野獣のような目がいまだに忘れられません。ものすごい勢いで、まるで肉を目指す野獣かのようなその姿がすごく力強くて、私自身も楽しく見させてもらいました。そして「ドッジボール」――あれも罪な競技ですね。人は丸いものを持つと投げたくなる。そして、誰か対象がいれば当てたくなるという習性――これを利用した非常に危険な競技なのですが、特別ルールのため、その丸いものがいろいろな方向からくるという恐ろしい状況の中で、皆さんは当てられてもニコニコ笑っている。これは凄いなと思いました。

それぞれの競技において皆さんがとにかく必死に勝とうとする姿もありながら、一方で、団の垣根を越えて応援しようという姿、あるいは楽しもうという姿、素晴らしかったと思います。

そして、それぞれの団の活力源ともなった応援合戦。それぞれの団が素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。どの団の演舞も、ものすごく印象に残っています。 

赤団はキレキレの動きで、赤いレーザービームのような、たくさんのレーザー光線が錯綜するような素晴らしいキレのある動きで魅せてくれて圧巻でした。

橙団は旗をうまく使って、視覚的にも聴覚的にも楽しましてくれました。すごく一体感と躍動感のある素晴らしい演舞で、見ている者を魅了してくれました。

黄団はとにかく「カッコいい」の一言でした。伝統的に黄団というのは、一体感・キレがあり、ものすごく素晴らしい演舞をするという須磨学園の伝統がありますが、見事に受け継ぎ、そしてそれを発展させた。まさに至高の領域に近いものであったと思います。

緑団の皆さん、緑の色の中に黄金の扇が入る。素晴らしいコントラストでした。会場を巻き込んだあの美しい舞が、ものすごく目に焼き付いています。そして、会場を盛り上げたダンボールの龍の舞――素晴らしかったですね。

青団の皆さん、大人数の演舞で一糸乱れず、あれを作り上げたのは素晴らしいことです。ぜひその時の思いを、そしてその時に感じたことをこれからにも活かしてほしい。そんな印象に残る素晴らしいステージだったと思います。

紫団の皆さん、メッセージ性のある力強い動き、素晴らしかったです。途中、音楽が流れなくなるというトラブルがあったにもかわらず、精神を乱すことなく、素晴らしい演技を続け、会場中が一体となって、団の垣根を越え、全員が皆さんの素晴らしい演舞に引き込まれました。あのメッセージ性を忘れません。

このように素晴らしいそれぞれの団の皆さんの発表があって、この体育祭を大いに盛り上げてもらって、最後まで皆さんが無事に競技を終えてくれたことを、非常に嬉しく思います。

最後にいつも言っていることですが、こういう企画・学校行事、これは一過性のものであってはいけないと思います。重要なことは、ここで思ったこと・ここで感じたこと・ここで培ったことをこれからに繋げていくことだと思います。今日は皆さんが、「そこに勝負があるから勝ちたい」「そこに頑張っている人がいるから応援したい」「そこに楽しませたい人たちがいるから、楽しませたい」というシンプルな気持ちで、すごく良いものを作ってくれました。

この経験はきっとこれから先、次の体育祭に向けても、あるいは卒業してからも糧となるような経験だったと思います。

ぜひ皆さんがそれぞれの家庭でしっかり体育祭の話をしてもらって、いろいろ思い返し、またこれから先も今日のことが話題として、そして思い出として、皆さんの中に残っていくことを心から願っています。

そして、こういった大きなイベント・学校行事を成しえるには、皆さんの知らないところで、本当にたくさんの方が動いてくれていました。それを忘れてはいけません。体育科の先生方を中心にたくさんの先生方が協力してくれました。生徒会や放送部、そして体育祭実行員の皆さんを中心に、本当にたくさんの係生徒の皆さんが、この体育祭の実現のために、皆さんの知らないところでも、たくさんの日数・時間をかけて、いろいろな準備をし、そして今日も素晴らしい動きをしてくれました。そういったサポートがあって、そういった協力体制があって、そして、皆さんの先ほど言った素晴らしい思いがあって、これだけの体育祭ができたということを誇りに、これから先の学校生活、人生もしっかり歩んでほしい。それぐらいの糧になる経験だったと、私は思います。

素晴らしいものを見せてくれて、本当にありがとうございました。以上です。

2025年10月11日 高校校長 堀井 雅幸