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2024年度高校入学式 S2学年部長 挨拶

 中高一貫18期生の保護者の皆様,本日はご子息・ご息女の須磨学園高等学校へのご入学おめでとうございます。心よりお慶びを申し上げます。

 須磨学園中学校を「出立」した158名の18期生の皆さん,須磨学園高等学校への入学おめでとうございます。今日の日を迎えてどんな気持ちでしょうか。 私は,この日を心待ちにしていました。というのも,私はJ1学年の部長として皆さんと過ごしはじめてから3年間,高校生をどう過ごすべきなのかとずっと自らに「問い」かけてきました。今日は,高校生としてスタートする節目の日ですから,須磨学園高校で皆さんにどのように過ごしてほしいのかをお話します。

 皆さんは,小学校の時に努力し,どの世代にも増して厳しかった中学入試を突破して,須磨学園中学校での生活を手にしました。須磨学園中学校では,学習に励み,研修旅行を経験し,成長できたと思います。小学校時代を充実させたことで,中学校生活を獲得できたと思います。 小学校時代と中学校生活はリンクしていました。同様に,高校生活と将来をリンクさせてください。今日からはじまる須磨学園の後半戦は,将来を見据えた生活になります。なりたい自分を模索していく生活です。須磨学園高校での生活を充実させることで,なりたい自分への道筋を獲得してほしいと思います。須磨学園高校で過ごすにあたり,次の二つを特に意識してほしいと思っています。

 一つ目は,「学び方について」です。AI全盛の時代,AIがすべての面で人間を上回ることはないとしても,今ある仕事のほとんどがAIに取って代わられるとまで言われています。これからの時代を生き抜くためには,AIと違うところを伸ばす必要があります。例えば,皆さんにとって何が幸せかを考える力はAIにはありません。しかし,「これが人間にとっての幸せだ」とAIに示せば,道筋を考えてくれるかも知れません。何が自分にとって大切なのかは,個々人が考えることです。それが「問い」です。「学問」というのは,半分は「学び」の部分ですが,もう半分は「問い」でできています。学んだことに対して,自ら「問い」かけ,表現・発信して「答え」を見い出してください。日ごろの授業・講座・学校行事すべてにおいて,同じです。「目的意識を持った学び方をしてほしい」ということです。現代社会は情報量が多過ぎても,検索するとすぐ答えが出る時代です。数ある情報の中で,それが本当に重要なのか取捨選択する力も「問い」と言えます。学んだ知識をどんな目の前の課題に活かすのか,一人ひとりに問われます。高校生のうちにしっかり目的意識を持った学び方を身に付けることで,自らの意思で進学先やなりたい自分を見つけることのできる人になるでしょう。

 二つ目は,「心の持ち方について」です。「元気・勇気・責任」を掲げます。「元気」とは,朝の挨拶にはじまり,日々の生活を元気に過ごしてほしいということです。毎日を「元気」に臨むためには,規則正しい生活になるでしょう。自分が元気だと周りが明るくなるでしょう。自分自身も楽しくなるでしょう。心の中を元気にすることも大切です。悩みがあっても,解決できると元気になります。「元気」に過ごすことを目指してください。次に,「勇気」です。何事にも勇気を持って挑戦してほしということです。最後に,「責任」です。私の思う「責任」とは,「正義感を持つこと」と「自分のことは自分でする」ということです。良好な人間関係を築くことができるはずです。

 今お話しした,「学び方」,「心の持ち方」をぜひ実践して,皆さんに関わる全ての教員にぶつかってきてください。教員は,皆さんと全力で向き合っていくことを約束します。
 保護者の皆様,これからの3年間,「なりたい自分」,自己実現の達成のために,私たち教員は全力で生徒たちと歩んでいきます。そのためには,保護者の皆様と多くのコミュニケーションをとることで,お子様をよりよい方向へ導いてゆけると思っています。これからよろしくお願いします。

 最後にもう一度,18期生の皆さん,高校生活を大いに期待してください。皆さんの周りには,3年間でつくりあげた仲間がいて,友情もあるはずです。また,今日新たに共学26期生の皆さんが仲間に加わりました。どんな時にも,皆さんが手をつないでいれば,困難な目標も達成してゆけると思います。 「ともに頑張りましょう!」
 それでは,18期生の皆さん,6年間のスローガンである「挑戦」への新しい船出です。出発といきましょう。 以上を挨拶とさせていただきます。

2024年4月6日 S2学年部長  吉田 泰明