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須磨学園
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理事長式辞「自分の頭で考える」

 自宅でパソコンの前にいる皆さん、スマートフォンの画面の前にいる皆さん、校庭の桜は満開です。須磨学園高等学校へのご入学おめでとうございます。保護者皆様のご子息・ご息女のご入学お慶びを申し上げます。

 私たちは今日のこの日を待っておりました。教職員一同で準備をして、今日の日を迎えました。始まる時に少しトラブルもありましたが、私たちにとっては初めての試みです。

 巷では新型コロナウイルス肺炎感染拡大防止のため、緊急事態宣言が出ました。兵庫県の中学、高等学校をはじめとする学校は、今日からゴールデンウイーク明けまで休校になりました。須磨学園はどうするのか。私たちの新しい学校生活はどうなるのか、皆さん不安に思っておられるかもしれません。

 須磨学園の私たちのこれからの取り組みについて少しお話させてください。まず、休まず、歩みを続けます。すべての行事、授業をインターネットで配信していきます。そして、皆さんとインターネット、電話などあらゆる手段を使って、やりとりをしていきたいと考えております。 これから先、本当にどうなるのか。私たちのスタンスは「歩みを止めない」です。皆さん、できることから始めてください。「インターネット、パソコンを使うことが初めてです」という方もいらっしゃるかもしれません。学校から色々な情報を出していきます。ネットがつながらなければ、先生たちは電話をかけます。教科書を送ります。宅配便を使います。色々なことを行いますので、皆さん、インターネットで映像授業を視聴できる環境を作ってください。これから先の1か月それが急務です。私たちも色々サポートしながら助けていきます。どうぞよろしくお願いいたします。

 新型コロナウイルスに関して、様々な情報が世の中に錯綜しています。色々な自治体が様々な方針を出しています。そして緊急事態宣言が出ました。これで姿勢が統一されたことになりますが、この答えのない、正解が見えない難問について私たちはどうすればよいのでしょうか。
 実は誰も正解についてわかっていません。調べてみましょう。色々な首長が言っていること、様々な意見、温度差があります。なぜなのでしょうか。考えてみればわかります。それぞれの状況、背景が違うからです。
 皆さん、考える前に情報を集め、それを基にして考えてください。何が正しいかわからない状況で、私たちにできることは考えることです。考えて自分自身の意見、スタンスを持つことが大事だと思います。

 この答えのない、正解のない学びの経験こそが、新しく求められている力を養うことではないか、と思います。自分の頭で考えて結論を出していく、自分にできることを実践していく、この学びこそが須磨学園が求めている学びです。

 新型コロナウイルス肺炎、恐れすぎず、軽く見すぎず、皆さん一人一人の自覚を持った行動を期待して、私の皆さんに対する話といたします。

 それでは、新しい高校生活がんばっていきましょう。

2020年4月8日 理事長 西 泰子