学年部長 挨拶


 中高一貫9期生のみなさん、卒業おめでとうございます。

 今日は、卒業にあたり貯金の話をします。みなさんは貯金をしていますか。私も多少貯金をしています。 さて、高校に進学されるみなさんが、例えば10万円を貯金していたとしましょう。 約30年前に中学を卒業した私も10万円を貯金しているとしましょう。同じ10万円の貯金ですが、その価値は同じでしようか。私はまったく違うと思います。 みなさんは貯金をしたお金で、食べ物を買ったり、洋服を買ったり、遊びに使ったり、色々な使い道があります。 その中で、もし、そのお金を将来に役立つために、投資をしたり、貯蓄をすれば、30年後の私の年には、10倍、100倍、もしかしたら1000倍以上になっているかもしれません。 つまり、若いみなさんは、将来に役立つようにお金を活用することで、今持っているお金の価値は大きく膨らませることができるのです。
 同じように時間は、私にもみなさんにも、1日に24時間与えられています。私の1時間とみなさんの1時間は同じ価値でしょうか。 時間も目先の快楽のために、ゲームや遊びに費やすことができます。 しかし、時間を将来に役に立つことに使えば、みなさんの今の1時間1時間がどれほど多くの価値を将来生み出すかわかりません。 私の1時間とみなさんの1時間は違うのです。

 高校生になるみなさんは、このように貴重な時間の中で過ごしているのです。 残念ながら、私はそのことに気がついたのは、ずっと後になってからです。 これまで、どれほど多くの貴重な時間を無駄に浪費したかを、悔やんでいます。 賢明なみなさんは、今自分が手にしている時間や知識が将来どれほどの価値を生み、可能性を広げるのに役立つかを認識してほしいです。 そして、将来の何にどのように、それらを活用するのかを考えてほしいと思います。


 以上をもちまして、卒業式の挨拶とします。


2015年3月14日 学年部長 下地 英樹