学園長 式辞



 卒業式にあたりお話をします。

 今日のテーマは「そろそろ大人になりましょう」ということです。では大人とは何か。大人は、自分で決めて自分で行動する人のことです。 とりあえず明日から自分で決めて行動することの第一歩として、朝起きることを自分でやってみてはいかがでしょうか。 お家に帰って、お家の人に「メシ、フロ、寝る」と言っていませんか。もし言っていてもまあいいことにしましょう。 諸君らの仕事、義務、責任はご飯を作ることでもお風呂をたくことでもありません。勉強することです。一生懸命遊ぶことです。 でも、大人になる第一歩として誰にも迷惑をかけない、自分のことは自分でする、そして自分の属している集団、例えば家族やクラスや学校や地域、のためになることをしてほしいと思います。 そうすると、人がどんなに増えても、その集団は暖かく優しい集団であり続けると思います。

 今はまだ、高校生になって親に助けてもらいながら勉強していると思いますが、人として独立することを考えてください。 いつの日かそういうことをしなければならない。そのはじめの一歩は何からか。それは、私は独立をするんだ、私は一人で生きていくんだという決心をする時です。 次に、親に仕送りをしてもらいながらも一人で住むときがやってくると思います。 その次に、十分ではないかもしれないが仕事をして自分で稼ぐ時が来ると思います。 その時が来たら、後は自分のしたいように生きていけばいいではないですか。 中学校の卒業は大人への第一歩だと、私は今まで生きてきて自信を持って言いたいと思います。

 中学校卒業おめでとう。

2015年3月14日 須磨学園 学園長 西 和彦