K3卒業生代表 答辞


 冬の寒さも和らぎ、春のきざしが感じられる頃となりました。今日は私たち卒業生のためにこのような心のこもった式を挙行していただき、ありがとうございます。 またご多忙の中ご出席下さいました御来賓の皆様、理事長先生、学園長先生、先生方、在校生の皆さん、卒業生一同心から御礼申し上げます。

 須磨学園高校に入学してはや三年、あっという間だったなと感じます。今日卒業するにあたり、少し寂しさを感じる一方で、本当に充実した日々を送った、という実感があります。 思い起こせば研修旅行、体育祭、文化祭など様々な行事を経験してきました。
 体育祭では、各学年がそれぞれ赤、青など六色の団に分かれて優勝を争い、学年を超えた一体感があったことがとても印象的でした。 応援合戦では、各団の有志が朝早くや、放課後に練習を重ねた演技を披露し、どれも全力でクオリティの高いものばかりで、毎年楽しみにしていました。 こうした生徒の自主性が尊重される所も須磨学園の魅力であると思います。
 文化祭では、各クラス、クラブの企画が印象に残っています。 私のクラスでは、当初企画の方向性が一致しないこともありましたが、一度飲食店と決まると、クラスが一丸となって取り組み、成功させることが出来たので、協力することの大切さを感じ取ることが出来ました。

 須磨学園独自の取り組みは私たちの創造性を刺激してくれました。 目標に向けてやることを細分化して取り組むPM、時間の使い方を考えるTM、なりたい自分を考えるTBMなどは時間管理能力を高め、未来の自分を見つめる機会を与えてくれました。 また、自らの興味関心のあるテーマを研究し、発表する個人研究も印象に残っています。 最初は何から手を付けたらいいのか分かりませんでしたが、約一年をかけて調べまとめた結果、ようやく自分の納得する作品ができました。 こうした経験は、なりたい自分を考える私たちにとって宝物になりました。 そして学園長先生が節目ごとに話してくださるお話は、どれも斬新な発想で、私たちの固定観念を打ち破り、新たな視点を与えてくださいました。

 私の一番の思い出は部活動です。私は入学前から憧れていた弦楽部に入りました。 初めて触れる楽器や、オーケストラ練習は想像以上に刺激的でした。 しかし、部活と勉強との両立に弱気になり、部活を辞めよう、と考えた時もありました。 そんな時に、顧問の先生に励まされ、「いつか続けてて良かったと思えるよ」という言葉を掛けていただいたことは、いつまでも忘れません。 そして、最後まで部活と勉強の両立を貫き通すことができたことは、今後の人生における糧となるでしょう。

 在校生の皆さんへ。 先程は心温まる祝辞をありがとうございました。 皆さんとは、部活動や委員会、学校行事など様々な機会で共に活動してきましたね。 高校生である間は本当に短い期間です。今の自分を見つめ、未来の自分を見据えて、そしてたまには息を抜きつつ、誇り高き須磨学園生として目標に向かって頑張ってください。 心より応援しています。

 先生方へ。 先生方には一人一人が主体的に、自らの目標に向かえるように様々なサポートをしていただきました。 受験に役立つ授業でありながら受験を超えて学ぶことの喜びが感じられる授業を受けることは、私たちの毎日の楽しみでした。 授業ごとに用意していただく沢山のプリント、休日には例外なく課される課題、毎朝コツコツと解いて、積み重ねた、英単語やリスニングなどのMA、 模試に向けての対策、個人の必要性に応じて選択できる講座、そのどれもが今の自分と目標との距離を大きく縮めてくれるものでした。 こうした手厚いサポートがあってこそ、私たちは自分の限界と向き合い、乗り越えながら、成長することができました。本当にありがとうございました。

 卒業生のみんなへ。 入学当初からやる気に満ち溢れ、目標意識が高かったみんなとは、切磋琢磨して、刺激し合い、互いに高め合ってきましたね。 私もクラスの誰にも負けないようにとすることで、高い目標を持ち続けることができました。 それぞれが個性を発揮したことで体育祭や文化祭などの行事は成功をおさめたのだと思います。 あまりに充実した日々で、この三年間がほんの一瞬だったように感じます。本当にありがとうございました。

 両親へ。私は今日須磨学園高校を卒業します。 高校生になり、自立しているつもりでいましたが、思い起こせば、支えられ、見守られていたことを感じます。 毎日美味しいお弁当を作ってくれ、悩み事を抱えていた時には、良き相談相手となってくれてありがとうございました。 これからもきっと頼りにすることが沢山あると思います。私も少しでも家族の支えとなれるように、成長していきたいと思います。

 私たちはこの須磨学園が母校であることを誇りに、これからそれぞれの道で精一杯頑張っていくことを誓います。

 最後になりましたが、今日まで私たちを支えてくださった皆様に改めて御礼申し上げるとともに須磨学園のますますのご発展をお祈りし、答辞の言葉とさせていただきます。

2015年3月1日 K3卒業生代表 瀬戸 啓一朗