理事長式辞



 須磨学園の創立記念コンサートの開催にあたり、ご挨拶を申し上げます。

  今から92年前、1922年(大正11年)11月9日に須磨学園は創設されました。今年92年目を迎えます。 この長きにわたり、諸先輩方が積み重ねてこられた教育の営み、この上に現在の須磨学園があります。 現在に至るまでに、学園に関わり、学園で教え、学園で学び、学園を見守り、学園とともに歩んでこられた方々に深く感謝を申し上げます。 また、本日の創立記念コンサートにご臨席を賜りました保護者の皆様に厚く御礼を申し上げます。

  私は日頃、目の前のことを処理することに追われていることが多い時間を過ごしているせいか、過去のことを振り返る余裕があまりありません。 創立記念日というこの機会に今までの須磨学園の歴史を振り返ってみると、渦中にいるときには見えなかった須磨学園の様々な歩みが見えてくるような気がいたします。 振り返ってみると、その時々に必要なことをやり続けてきたことが、須磨学園の今までの歴史をつくってきたのではないかと思います。 そして、これからもそうだろうという気がしております。必要なことは、その時々によって変化しますので、大切なことは「今」であると思います。

  「今」を考えるときには、「過去」と「未来」もやはり考えなければいけません。昨日は過去です。過去は「歴史」です。 英語で言うと、"Yesterday is history." では、未来はどうでしょうか。未来とは「明日」のことです。"Tomorrow is a mystery." 明日のことはミステリーで分かりません。では、「今日」はというと、"Today is a gift." 今日は「贈り物」です。この言葉は皆さん耳にしたことがあると思います。 世界の飢えた子ども達への寄付をつのるときに使われることがある言葉です。"Yesterday is history. Tomorrow is a mystery. Today is a gift." そして、"That's why it's called the present." だから、今は「プレゼント」と呼ばれるのですね。みなさん、「プレゼント」を大切にしてください。

2014年11月6日 理事長 西 泰子