V2卒業生代表 答辞


 厳しい冬も終わりを迎え、春の暖かな日差しを感じるこの良き日に、盛大な卒業式を挙行していただき、ありがとうございます。 満開の桜の下、新品の制服に身を包んで坂を上り、この体育館で入学式を行った日から、もう6年が経ちました。 私達中高一貫第5期生81名は、今日、卒業します。

 在校生の皆さん、先程は心温まる祝辞をありがとうございました。皆さんとは、クラブや学校行事など、多くの場で一緒に活動してきましたね。 年上の私達も、皆さんから学ぶことがたくさんありました。ありがとう。「高校生」は今だけです。どれほどやり直したいと願っても、二度と戻ってくることはありません。 受け身でいるのではなく、自分から働きかけていくことで、最高の思い出を作ってください。 そして1年後、2年後にこの場所で、胸を張ってこの学園生活を終えられるよう、全力で高校生であることを楽しんでください。

 そして、須磨学園での生活をサポートし、ご指導してくださった理事長先生、学園長先生をはじめとするすべての先生、職員の方々に、感謝を申し上げたいと思います。 6年間、本当にお世話になりました。廊下で私達に気さくに話しかけてくださった理事長先生。私にかけてくださった優しいお言葉の数々は、忘れることはないでしょう。 いつか先生のような素晴らしい女性になりたいと思います。そして学園長先生。先生の貴重なお話は、いつも刺激を受け、聞くことが楽しみでした。 また、「PM・TM」、「MPM」シートなどの活用によって、勉強するだけではなく、きちんと遊ぶために、時間を有効に使うことができました。 山中先生。6年間、ずっと5期生を見守ってくださり、ありがとうございました。小さかった私達は今、どんなふうに先生の眼に映っていますか。 ちゃんと先生が自慢できるような生徒に育ちましたか。これからも、ずっと見守っていてください。晩酌と食べすぎには気を付けてくださいね。たまには生徒と一緒に階段を上って出勤しましょうね。 今日まで、ありがとうございました。

 ずっと一緒に過ごしてきた、5期生のみんな。6年間、あっという間でしたね。みんなはうれしい時も悲しい時も共にいてくれる仲間であり、そして負けたくないと思える良いライバルでした。 互いに刺激しあい、高めあいながら、本当に長い時間を一緒に過ごしてきましたね。須磨学園に通うという選択をした6年前から、そのことを後悔した日は一度もありません。 この学校で、神様って本当にいるんだなと思えました。もしも他の中学校に行っていたら、みんなとは出会えなかった。みんなと出会えて良かった。 私達の絆は永遠です。本当に最高の6年間でした。ありがとう。

 最後に、今日まで支えてくれた家族へ。文句を言って怒らせたことも、喧嘩をしたこともありましたね。 私が勉強と部活を両立するために、たくさんご迷惑をおかけしました。大学生になったら、ずっと行こうと言っていた海外旅行に行きましょう。 美味しいものもたくさん食べに行きましょう。今日まで、本当にありがとう。そして、これからもよろしくお願いします。

 中高一貫が誕生して今年で10年。来年には中高一貫第11期生が入学し、須磨学園中学校は2桁目の時代に突入します。 私達が入学した時、須磨学園の中高一貫教育は、成長の途中でした。IT教育や、PM・TMなどの取り組みに加え、私達が入学してからは、制携帯の導入をはじめ、様々な変化が起こっていきました。 これからも須磨学園は進化を遂げ、あっという間に私達の知らない須磨学園になってしまうでしょう。 それでも、ここは私達の思い出の場所です。旅立ちの場所です。どうか、いつでも私達が帰ってこられる場所であってください。

 3年前、中学校の卒業式で、私達は、「己のものであると自信を持てる未来」を生きることを誓いました。 その誓いを改めて胸に刻み、私達は日々努力を怠らず、夢に向かって歩み続けていくことを、ここに決意します。

 最後になりましたが、間もなく100年を迎える須磨学園のますますのご発展をお祈りし、答辞とさせていただきます。

2014年3月1日 V2卒業生代表 加藤 ちはる