在校生代表 祝辞


 厳しい冬の寒さも和らぎ、柔らかな日差しに春の訪れを感じる季節になりました。 今日須磨学園を巣立ちゆく卒業生の皆様、本日はご卒業おめでとうございます。在校生一同、心よりお慶び申し上げます。

 思い返せば、私たちは入学したその日から先輩方の何事にも真剣に取り組む姿に憧れを抱き、先輩方の背中を追いかけてきました。 そんな先輩方が今日、ご卒業されることに、嬉しさを感じるとともに寂しさも感じております。 私たちは今日まで多くの学校行事の中で、先輩方の力を実感してきました。文化祭では、皆が楽しむためにはどうすればよいかと試行錯誤し、よりよいものにしていこうとする企画力や行動力。 体育祭では、グラウンド上で勝利をつかみ取るために見せたあふれる闘志と気迫。 最後まであきらめず、何事にも真摯に取り組む先輩方の姿勢から、私たち後輩は「須磨学園生としての自覚と誇り」を学びました。 また、部活動においても、わがままで、置かれた状況を理解していない私たちを時に叱り、時に優しく諭し、私たちをいつも見守って下さいました。 そんな先輩方が引退された後、私たちはとまどいながら、先輩方の示してくださった姿を道標にして進んできました。 少しでも先輩たちの姿に追いつこうと今も模索を続けています。私たちをより良い方向に導き、成長させてくださった先輩方に、いま心から感謝しています。

 今日、新しい世界へと旅立つ先輩方はこれから多くの困難、挫折があると思います。 スペインには「泣きながら学べば、笑いながら勝つことができる」という諺があるそうです。 先輩方はこの須磨学園で、毎日毎日テストに励み、膨大な量の宿題をこなしてきました。先輩方が、先生から厳しく指導を受けている場面も幾度となく見てきました。 時に涙しながらも、その試練を乗り越えてきた先輩方であれば、これまでの学校生活を糧にし、きっと大学や社会に出ても「笑いながら」活躍できると信じています。 先輩方、どうかこれからも大学や社会で、私たちの「希望の星」として、輝いてください。 そして私たち在校生は、大学や社会で活躍される先輩方の姿から「勇気と希望」を与えられることでしょう。 私たち後輩は、先輩方から学んだ努力の素晴らしさや向上心を忘れず、伝統を受け継ぎ、学業、クラブ活動を始め、様々なことに励んでいくことを誓います。

 最後に卒業生の皆様方のご活躍とご健康を在校生一同、心よりお祈り申し上げ、お祝いの言葉とさせていただきます。

2014年3月1日 在校生代表 遠藤 一樹