V2卒業生代表 答辞


 理事長先生、学園長先生、在校生のみなさん、先程は心温まるお言葉をありがとうございました。 春の訪れを感じるこの季節、綺麗な桜の咲く須磨学園の門を誇らしい気持ちでくぐった入学式を思い出します。 あれから6年をここで過ごしてきました。 今日、私たち75名は須磨学園を卒業します。

 須磨学園では学園長先生の編みだされた、タイムマネージメントやファーストクラスなどの、様々な独創的な取り組みを学ぶことができました。 特に、タイムマネージメントの手法は、今後の人生に活用していける有効なツールとして身につきました。

 今、私は感謝の気持ちでいっぱいです。 私たちはずっと多くの人に支えられてきました。
 私は6年間、ダンス部で頑張ってきました。 高2の新人大会では、理事長先生が会場まで足を運んでくださり、メールで「とても良かったよ」とお褒めの言葉を送ってくださいました。 その時の嬉しさは今でも覚えています。 私は後輩たちから元気をもらいました。 後輩にとって恥ずかしくない先輩でいることが私の目標であり、頑張る力の源でした。 キャプテンとして厳しい言葉をかけることもありましたが、最後までみんなで一緒に頑張れたことが本当に嬉しかったです。 私はこの学園で、辛い時こそが頑張り時であり、自分が成長できる機会であると学びました。 在校生のみなさん、今は辛いこともたくさんあると思いますが、卒業する時に思い返すと、それらも良い思い出となります。 この学園で学べる時間を大切にしてください。

 私は先生方から多くのことを教えていただきました。 海外研修旅行では歴史的名所や博物館を巡り、自分の知らない世界の大きさに気づき、それが向上心を持つきっかけになりました。 これからは私達も世界の各分野で活躍できる大人になりたいと思っています。
 また、センター試験前日、不安で仕方がなかった私の手を握りながら先生は「大丈夫、できる」と言ってくださいました。 その言葉に救われ、何度もその言葉を心の中で唱えました。 そのおかげでいつも通りの自分でいれば大丈夫、と落ち着くことができました。

 周りへの感謝を常に忘れないということも先生から教わったことです。 時には甘えてしまい、厳しい指導を受けたこともありましたが、それは先生方が愛情を持って私たちに向き合ってくださった証です。 どんな時でも全力で指導してくださり、ありがとうございました。
 また、私たちが努力できた裏には常に家族の存在がありました。 朝早く学校に行く私のために、母は時には睡眠時間を削ってでも毎日、手の込んだ美味しいお弁当を作ってくれました。 私が落ち込んでいる時は、わざと明るく振る舞ってくれました。 父は、誰よりも私のことを信じ、応援してくれました。 一番近くで、一番長い時間を一緒に過ごし、当たり前の存在になっているからこそ、そのありがたさになかなか気付くことはできません。 私はお父さんとお母さんの子供に生まれてきて幸せです。 今まで本当にありがとう。 これまであまり親孝行ができなかった分、少しずつ恩返しをしたいと思っています。 心配をかけることもあると思いますが、これからもよろしくお願いします。

 この場所で、信頼できる仲間に出会えました。 受験勉強は辛いものでしたが、友達に会うのが楽しみで学校に来ていました。 将来こんなことがしたい、春になったら遊びに行こう、と笑い合う時間が大好きでした。 一人ではなく、ともに頑張る仲間のいることが励みとなり、困難も乗り越えることができました。 お互いに励まし合い、高め合うことのできる大切な仲間たちです。 これからは今までのように、毎日顔を合わせることはなくなります。 しかし、いつかまた成長した姿で会いましょう。 胸を張って会えるようにその時まで私も頑張ります。 みんな、本当にありがとう。
 須磨学園で学ぶことができたことを嬉しく思います。 思い出は尽きず、皆と離れることをとてもさみしく感じますが、ここで得たものは私たちにとって宝物です。 これから私たちは期待と少しの不安を抱きながらそれぞれの道を進みます。 困難に直面することもきっとあると思いますが、自分の選んだ道です。 決して逃げ出したりしません。 辛い時こそ周囲の人を少しでも支えられるような人間になりたいと思います。 今まで支えてくださった仲間、先輩、後輩、先生、家族、…皆さん本当にありがとうございました。 これまでの思い出と感謝を大切に抱きながら、夢あふれる未来へ向かって恐れずに一歩を踏み出します。

 最後になりましたが、須磨学園の更なるご発展をお祈りし、答辞の言葉とさせていただきます。


2013年3月2日 V2卒業生代表 原 千明