在校生代表 祝辞


 厳しい冬の寒さも和らぎ、柔らかな日差しに春の訪れを感じる季節になりました。 九十周年という記念すべきこの年、この佳き日に須磨学園を巣立ち行く、卒業生の皆様、ご卒業おめでとうございます。 在校生一同、心よりお喜び申し上げます。

 思えば、私たちは入学したその日から皆様の姿を先輩として追いかけてきました。 文化祭では、素晴らしい企画力と行動力を目の当たりにしました。 体育祭では、まだ暑い太陽の下、グラウンドで闘志を燃やしたその情熱と団結力に感動を覚えました。 目標達成に向けて努力をし、最後まで諦めず、何事にも一生懸命取り組まれる姿は いつも眩しく輝いていました。 そんな先輩方の姿があったからこそ、私たちもその成果を上げるために一生懸命に頑張ることができました。

 各教室や双鶴廊、武道館や食堂、職員室前の廊下、私たちは、これからもふと先輩方の姿を思い浮かべることがあると思います。 学業に真摯に取り組む姿を思い出し、私たち自身がその立場を自覚することでしょう。 困難にぶつかった時、先輩方がどのように乗り越えられたかを模索します。 アドバイスをして下さった言葉を思い出すこともあるでしょう。 日々の生活の中でも、先輩方の前向きさとひたむきさを垣間見ることができました。 先輩方の個性豊かであたたかい人柄は、学校生活の様々な場面で、私たちを支えて下さっていました。 ありがとうございました。 私たちは、皆様のような先輩にこの須磨学園で巡り合えたことを誇りに思います。

 今日、須磨学園から新しい世界へと旅立つ先輩方、これから始まる新たな旅の途中には、大きな苦労や困難も待ち受けているかもしれません。 そんな時は須磨学園のことを思い出してください。 自分達の横には苦楽を共にした友人や、先生の居たこと。 須磨学園は母校として、先輩方の姿を暖かく見守り、励ましてくれるはずです。 そして、最後まで挑戦することを諦めないで、勇気をもって前に進み続けてください。 きっと無限大の可能性と明るい未来が 先輩方を待っていると信じています。

 私たち在校生は、先輩方から学んだ一生懸命努力することの素晴らしさ、仲間をそして自分を信じることの大切さを忘れず、 強い心をもって須磨学園のすばらしい伝統を受け継ぎ、より良い学校にしていくことを誓います。 より高い志を持って先輩方の後に続いていけるよう、頑張っていきたいと思います。 いつか、どこかで出会い思い出を分かち合える日、その時は須磨学園の同窓生として笑顔でお会いましょう。

 最後に、卒業生の皆様方のご活躍とご健康を在校生一同、心よりお祈り申し上げ、 お祝いの言葉とさせていただきます。


2013年3月2日 在校生代表 山下 恵利佳