学園長式辞


 須磨学園の創立90周年を記念する今日、設立準備期間も含めて90数年間に私どもにいただいた数多くの皆様からのたくさんのお励ましとご協力、学園卒業生、旧職員、旧役員など関係者各位の真摯なご努力と献身に、改めて心から深く感謝申し上げます。また、須磨学園は私立学校として、創立以来、多くの補助金やご寄付をお国や兵庫県を始め諸機関、諸団体からいただいて参りました。このことについても篤く御礼申し上げます。

 創立90周年の2012年の年は、一貫6年教育の卒業生を送り出して3年目になります。卒業生の諸君がどのような就職や進学をし、仕事によって、どう社会に役に立つ人になるのかによって須磨教育は問われると思い、祈るような、身の引き締まる気持ちであります。

 皆様のお手元に、須磨学園90年の歴史を語るこの記念誌をお届けさせていただきました。2冊に分け、1冊目は創立からの歴史をまとめ、2冊目は我々の世代が経営を受け継いでからの変革のプロセスについての記録をまとめたものです。

 100周年に向けての学園の短期・中期・長期目標をお話させていただいて、ご挨拶に代えさせていただきます。

 まず、短期目標は、大学進学のための男女共学高校と中学高校一貫共学校として必要とされるものを全て追求してゆくことはもちろんのこと、スポーツ活動や文化活動も大切にして、全てにおいて、社会に認められるさらに高い結果を出してゆくということが我々の決意であります。

 中期目標は、創立100周年を目指したこれからの10年間に、情報教育、国際教育、リーダーシップ教育、自己実現教育など、時代が求める新しい教育を通して、卒業後に一人一人異なったそれぞれの専門性を発見し、豊かな人間性を育くんだ国際人を育てるという教育をさらに進めていきたいと考えております。

 長期目標は、学園が目指すところは、世界の動きを見つめて、学園自身が自ら学び、自らを変革し、新しい学園に生まれ変わっていくことです。これができるかどうかが、我々に求められている一番大きな課題であると、教職員一同気持ちを新たにして取り組んで参る所存です。

 本日は、お忙しい中、私どもの式典にお越しくださいまして、誠にありがとうございました。


2012年11月7日 学園長 西 和彦