学園長 訓話


 2学期は、9月と10月と11月と12月、4か月あります。 4か月というのは、一年の3分の1にあたります。 実は1学期も4月、5月、6月、7月と4か月ありましたが、4月の半分くらいは授業にならなかった。 5月にはゴールデンウイークがあった。 なので、1学期は、思い返してみると1学期は1年の4分の1しかなかったことになります。 2学期は1年のうちで一番長い学期です。 この2学期をどう使うかということが、1年を決める最も重要なことではないでしょうか。
 2学期は秋です。 秋のことを、「何々の秋」という風に言います。 「食欲の秋」、「運動の秋」、「勉強の秋」、「睡眠の秋」、「芸術の秋」、色々な秋があると思います。 みなさんは、秋のことを「勉強の秋」という一つの言葉で片付けてしまわないで、自分にとっての今年の秋は何なのかをぜひ考えてほしいと思います。

 そのためには、3つ考えてほしいことがあります。
 1つ目は、自分のしたいこと、自分の得意なことを一生懸命するということです。 全然得意でないことをやっても、それを伸ばそうと思うととても大変です。 そうではなくて、自分の得意なことをしっかり取り組めば間違いなく伸びます。 学年で10番くらいにいるのを一生懸命頑張れば、必ず1番になります。
 2つ目は、「得意なことをする」だけではなくて、「長い時間する」ことが大切です。 たとえば、1日3時間の勉強ではなくて、もっと長い時間取り組む。 勤勉さということが、勉強にもその他の活動にとっても大切です。
 3つ目は、2つ目の勤勉さと矛盾するところが少しありますが、必ずしっかり休むということです。 日曜日を遊びに使ってしまうのではなく、休む。 人間の体は定期的に休むということで、驚異的な回復をします。 ですから、週の間に入る祝日は遊ぶにしても、土曜日は勉強するにしても、週に一度必ず日曜日は休む。 そして、日曜日の夜、少し早すぎるかもしれませんが、9時ぐらいに寝れば、月曜日の朝は早くに目が覚めます。 そうすれば、一週間は順調な元気のあるスタートが切れます。
 一人ひとりの秋をこの3つのことを意識しながら作っていってほしいと思います。

 夏休みの中で、勉強とクラブ活動の両立ができないという悩みを持った人と話をする機会がありました。 勉強とクラブ活動、両方とももちろん大切ですが、もし両立できないと思うのであれば、クラブ活動をやめるのではなく、2学期はお休みをするということを考えてみてください。 特に、運動部でスポーツをやっていて、家に帰ると疲れてすぐ寝てしまう。 そのため、勉強ができない。 勉強が出来なくなっていらいらしている。 そういう人をみていると、とても悲しいです。 だから、勇気をもってクラブをやめるのではなく、一旦お休みをして勉強をする。 勉強ができるようになればクラブ活動をするのはよろしいのではないかと思います。

 一人ひとりの秋に向かって今日からしっかり取り組んでほしいと思います。

2012年9月1日 学園長 西 和彦