学年部長 挨拶


 

 新入学生のみなさん保護者のみなさま、本日はご入学おめでとうございます。

 今日、入学式に電車に乗ってこられた方もいると思います。この4月から、みなさんは大人料金を払わなければ電車に乗れません。では、みなさんはもう大人ですか。残念ながら、それはまだ早いように思えます。体も大人に比べるとまだ小さいですし、気持ちにも子供らしさが残っていると思います。大人の考え方をするには、学ばなければならないことがたくさん残っています。 しかし、6年後に皆さんはこの体育館に、卒業生として座っています。そして、この体育館を出た後、それぞれが大学へ進学します。その時には、ひとりの大人として扱われます。つまり、中学高校の6年間は、皆さんが子供から大人に変わる時期です。皆さんは須磨学園で大人になる基礎をつくらなければならないのです。 6年間、少しの経験しかしない人より、たくさん経験を積んだ人の方が、楽しく強い大人になれると思います。適当に学んだ人より深く学んだ人の方が豊かになれるように思います。みなさん、この6年間しっかり勉強してください。そして、色々な事にチャレンジし、多くの経験を積んでください。

 学校は、くだものの実がなっている木のようなものです。須磨学園には、勉強する機会、研修旅行、学校行事など、たくさんの種類の木の実がなっています。その木の実の取り方は私たち教員が教えます。しかし、皆さんが、あの木の実を取りたいと思わない限りそれはとれません。くだものを取るのも、それを口に運ぶのも君達自身なのです。時には、食べ過ぎて消化不良になるかもしれません。口に合わないくだものを後悔することもあるでしょう。しかし、そんな失敗を恐れずに、この6年間、欲張って木の実をたくさん取りましょう。食べるのに忙しくなるほど口にしましょう。 そして、たくさんの木の実で、心も体も頭も、豊かに成長した大人になられることを期待しています。 簡単ではございますが、御挨拶とかえさせていただきます。  


2012年4月7日 学年部長 下地英樹