K3卒業生代表 答辞


 これからの高校生活に不安と期待を感じながら、入学式を迎えたあの日から、はや、三年が経ちました。この三年を振り返ると、いろんな思いがわきあがり、言葉にならないままにあふれてしまいそうです。それでも、みなさんに伝えたいことが、たくさんあります。

 在校生のみなさん。先程は、素晴らしい祝辞をありがとうございました。 みなさんは、一年後・二年後、今の私たちと同じ場所にたって、それぞれに積み重ねてきた日々を振り返ることでしょう。みなさんが今まで過ごしてきた日々、そして今から過ごす日々は、みなさんにとってかけがえのない、大切なものとなるはずです。その日々が、今の私たちのように、未来に向かって、胸を張って前進するための原動力となります。どうか、これからの時間を、みなさんひとりひとりが、思う存分味わって、充実した日々を送ってください。みなさんの将来に、期待しています。

 守衛さん、掃除のおじさん・おばさん、食堂のおじさん・おばさん、事務員さん。毎日毎日、私たちの生活を支えてくれました。みなさんのおかげで、私たちは、安全に快適に学校生活を送ることができました。ありがとうございました。

 学園長先生、理事長先生。お忙しい中、私たちの行く末を考え、様々な場面で、期待に満ちた応援のお言葉や、私たちをより良い方向へ導く指南のお言葉をくださいました。お二人の言葉が、私たちの気付かないような、世界のきらりと光る新たな一面を示してくれることもありました。そして何より、お二人が築き上げてくださったこの須磨学園で、私たちは多くのことを学び、かけがえのない思い出をつくることができました。須磨学園に入学してよかった。心からそう思えるくらい、この学校が大好きです。ありがとうございました。
 そして、諸先生方。中学校とは比べ物にならない量と難易度の勉強は、先生方なしに身につけられるものではありませんでした。先生方がいろんなことを教えてくれる度に、私たちの世界は広く、深くなっていきました。だから、毎日の授業にわくわくして、学ぶということに楽しさを感じました。授業だけではなく、学校生活の中で、常に先生方は、私たちと正面から向き合い、全力でサポートしてくれました。ずっとずっと私たちのことを見て、私たちに期待を抱いてくれました。それが本当に嬉しくて、いくらでも頑張れる気がしました。期待してくれる人がいるということは、こんなにも心強くて、自信に繋がることなんだ。そう気づきました。
 私たちに、学ぶ喜びを教え、自信をくれた先生方、ありがとうございました。先生方の期待に、私たちは応えられたでしょうか。私たちの今とこれからの姿が、その答えです。どうか、私たちのこれからを見ていてください。

 同級生のみんな。いよいよ卒業ですね。三年間、いろんなことがありました。入学当初、周りの人は知らない人ばかりで、不安が募る中、自分から声をかけるのは、すごく勇気がいりました。だから、おしゃべりして、仲良くなれたときは、すごく嬉しかった。オリエンテーション合宿、合唱コンクール、文化祭、球技大会、体育祭。ときにはもめたりすることもあったけれど、みんなで一つの目標に向かって一致団結し、練習の成果を発揮しました。その時の達成感や満足感は、言葉では言い表せないものでした。研修旅行では、足が痛くなるまであちこちを巡りましたね。それでも、疲れよりも楽しさがはるかに勝っていました。みんなの存在が、楽しさを、また違った色合いで大きくしてくれたんです。もちろん、学校生活の中では、楽しいことばかりではありませんでした。つらいこともたくさんありました。そんな時、相談に乗り、応援してくれる友達が、私を励ましてくれました。隣で頑張る友達の姿に、「負けていられない。」と、もうひと頑張りする力をもらいました。みんなの存在に、私はずっと支えられてきたんです。私も、誰かの支えになれたでしょうか。
 これから、私たちはそれぞれの道を歩んでいきます。遠く離れたところへ行っても、長い時間が経っても、みんなとの思い出は、私の一生の宝物です。いつまでも、みんなの存在は、私の支えです。 みんなに出会えてよかった。ありがとう。これからも、よろしく。

 最後に、お父さん、お母さん、そして家族のみんな。生まれたときからずっと、私の一番近くにいて、私のことを見ていてくれました。
 お父さん。少し呑気な言葉に、「私の気持ちも知らないで、他人事だと思って。」と思うこともあったけれど、ひたすら私の可能性を信じ、大丈夫だと、うまくいくと、信じてくれました。何度もそう言われると、私も、なんとかかりそうな気がしました。マイナス思考になってしまいがちな私を、プラス思考に導いてくれたのは、お父さんです。ありがとう。
 お母さん。お母さんは、ずっと私の傍にいて、私のことをよくわかっていてくれたからこそ、一番相談できたし、本気で思いをぶつけることができました。お母さんはいつも、私の気持ちを正面から受けとめ、きっぱりと私を諭し、ときには怒って、道を正してくれました。お母さんのおかげで、私は全力で走りながら、前へ進むことができました。ありがとう。
 おじいちゃん、おばあちゃん、ひいばあちゃん。みんなは、ずっと私を応援してくれました。いつでもちゃんと私の予定を把握していてくれて、行事ごとに応援の言葉をかけてくれました。なんとなく照れくさくて、そっけない反応ばかりだったけれど、本当は、すごく嬉しかった。ありがとう。
 お父さん、お母さん、家族のみんな。あなた達の目に、今の私はどう映っていますか。私の姿を、誇らしく思ってくれていますか。私はみんなに支えられてここまで来られたことを心から誇りに思っています。 ありがとう。大好きです。

 三年間、この学校で過ごし、知識は何倍にも膨らみ、思い出は数え切れないほどに、感謝の気持ちは伝えきれないほどになりました。今、私たちは、不安や苦しさを希望と自信に変え、胸を張って、力強く新しい一歩を踏み出します。それぞれの「なりたい自分」を目指して、私たちは進み続けます。どうかみなさん、これからも私たちを見守っていてください。 最後になりましたが、今後の須磨学園のますますのご発展を祈りつつ、答辞の言葉とさせていただきます。

2011年3月5日 K3卒業生代表 山本 理子