V2卒業生代表 答辞


 桃の節句も過ぎ、日ごとに春めいてまいりましたこの良き日、私たち74名は晴れて卒業の日を迎えることができました。

 在校生のみなさん、先ほどは心のこもった祝辞をありがとうございました。文化祭や体育祭などの行事や部活動を通し、学年の枠をこえて協力しあい、共に乗り越えてきました。 その中で、私たちはみなさんから沢山のことを学ぶことができたように思います。ありがとうございました。今、私は須磨学園で中学・高校6年間を過ごすことができて良かったと心から思っています。皆さんも一年後、そう思って卒業式に臨めることを、また、そうなるように一年間何事にも全力で取り組んでいくことを期待しています。

 この6年間で私たちは学園長先生、理事長先生をはじめとする沢山の先生方に沢山の迷惑をおかけし、ご指導をいただきました。 アジア研修旅行ではルールを守れず、日本に帰れと言われたこともありました。受験勉強になかなか本腰をいれず叱られたこともありました。最初から最後まで手を煩わせてごめんなさい。
 学園長先生のお話は、いつも興味深く、ためになるお話ばかりでした。一瞬一瞬を大切に過ごしなさい、というお話が今でも心に残っています。ユニークなジョークをはさんで下さり、毎回のお話が楽しみでした。
 理事長先生は、廊下で勉強しているときはいつも優しく声をかけて下さるなど、いつも私たち生徒のそばにいて下さいました。大学受験では面接指導にも携わっていただき、お忙しい中で私たちが夢を叶えるための支援をして下さったことにとても感謝しています。

 勉強で分からないことがあった時、先生方に質問に行くといつでも笑顔で答えてくださいました。先生方はとてもお忙しいはずなのに、丁寧に一人ひとりに向き合って下さった姿には胸をうたれました。
 須磨学園では沢山の宿泊行事があり、国内外を問わず、様々なところに行かせて下さいました。その中で、個人の旅行では体験できないこともできました。ドイツの強制収容所に実際に行き、戦争のむごさ、平和の大切さを肌で感じたことは、本当に衝撃的で貴重な経験となりました。
 勉学だけでない大切なことを沢山学べた6年間でした。優しい先生方や職員の皆さんに見守られ、時には指導もされながら、私たちはこんなにも成長できました。

 須磨学園では友人にも恵まれました。 喧嘩をすることは決して少なくはなかったのですが、お互いに言いたいことを言い合い、仲直りを繰り返すことで、よりお互いを深く理解し合ってきました。 成績を競いあったり、一緒に朝早く学校にきて勉強したり、9時学をしたりと、切磋琢磨して勉強に取り組みました。
 勉強に追われながらでしたが、体育祭の応援パネルをクラス全員が参加して作ったこと、文化祭の準備では、色々と意見を出し合い、言い争いもしましたが大成功を収めたことなど、本当に良い思い出です。
 落ち込んで、くじけそうになったとき、励ましてくれ、そばに寄り添って一緒に悩んでくれた友人。私がうれしいとき、私以上によろこんでくれた友人。 そんな素晴らしい友人にこの須磨学園で出会え、共に過ごした日々はとても幸せでした。 しかし、これからはそれぞれの道を歩むことになります。今までのように笑ったり泣いたりして日々を一緒に過ごすことは出来ませんが、皆さんが幸せに過ごしていけることを願っています。また、お互いに成長して再会しましょう。今まで本当にありがとう。みんなと過ごした日々は私の宝物です。

 そして成績がのびず、くじけそうになったとき、いつも厳しい言葉をかけてくれたお父さん。
 朝早くからお弁当を作ってくれたり、うたたねしている私を起こしてくれたり、いつも近くで応援してくれていたお母さん。時に自分の苛立ちをぶつけたりしてごめんなさい。 2人の支えがあったから、私は目標をあきらめずに努力し続けることができ、今なりたい自分になるための1歩を踏み出すことができます。 これからも夢にむかって頑張っていきますので見守っていてください。

 私たちはこの須磨学園ですごした日々を忘れずに、心の支えとし、「なりたい自分になるために」努力しつづけることをここに強く決意します。

 最後になりましたが、須磨学園のさらなるご発展をお祈りし、答辞の言葉とさせていただきます。


2011年3月5日 V2卒業生代表 藤川 萌恵美