在校生代表 祝辞


 厳しい寒さも和らぎ、木々の芽が顔をのぞかせる季節となりました。  三年生の皆様、本日はご卒業おめでとうございます。私たち在校生一同は、皆様の晴れの門出を心からお祝い申し上げます。先輩方と共に過ごした日々を振り返りますと、その思いは尽きることがございません。
   二年前の入学式。その厳かな雰囲気の中、緊張していた私たちの前で、誇らしげに校歌を歌い上げる先輩方を見て、須磨学園の生徒になったんだという実感を持ち、誇りを持って高校生活を送っていきたいという決意をしたことを、まるで昨日のことのように覚えています。
 
 この二年間で、なりたい自分になるためにチャレンジし続ける先輩方から、学校生活や行事を通して様々なことを学びました。

 日々の学校生活では、廊下の机に向かい、熱心に勉強されている姿が印象に残っています。日差しの強い夏の日は汗を流しながら、また指先がしびれるくらい寒い冬の日も、教科書や問題集を開き、志望校を目指して努力されている姿を見て、「私たちも頑張ろう」という思いになりました。
様々な学校行事においても先輩方の熱い思いが、本当に強く表れていました。  文化祭では、クラス毎に「あっ」と驚く仕掛けやカラフルな飾りが数多く見られ、クラス模擬店の前にはたくさんのお客さんが行列を作っていました。楽しいゲームや美味しい食べ物により人が思わず笑顔になってしまう魔法のような力に深く感動しました。生徒会執行部の先輩が学校全体の運営とクラス企画の双方に尽力される姿を見て、文化祭成功への強い気持ちが感じられ、大いに刺激を受けました。

 体育祭は、年間を通して最も熱いイベントですが、クラス・学年の枠を越えて団をまとめ上げ、大きな声援を送られていました。ひとまわり小さな中学生を気遣い、積極的にコミュニケーションを取られている様子が今も強く印象に残っています。そして、体育祭の華である応援合戦では受験勉強でお忙しいにもかかわらず、最高のものを作り上げようという熱意と行動力を目の当たりにして、私たちはさすがだなあと感じました。

 クラブ活動でも大変お世話になりました。未熟な私たちに、時には厳しく、時には優しく指導してくださいました。そんな先輩方と共に汗を流し、時には涙を流しながらつかみ取った成果は、今後の私たちにとってかけがえのない財産です。そして、さまざまなクラブが全国大会へ出場され、多くの結果につなげられた確固たる意志に、私たちは魅了されました。昨年末の全国高校駅伝では男女陸上競技部ともに入賞され、大きな感動をいただきました。

 チャレンジという言葉は、誰もがよく使う言葉ですが、実行するには大きなエネルギーが必要です。先輩方と比べると、まだまだ未熟な私たちですが、先輩方のように誰からも慕われ、リーダーシップを発揮できる存在になれるよう、精一杯チャレンジしていきたいと思います。皆様も、積み重ねてこられた勉強やクラブ活動、修学旅行や世界一周研修旅行など、この須磨学園での多くのご経験を支えにして、今後、大学や社会において益々ご活躍されることを心から期待しています。そして、近い将来、また母校へ足をお運び頂き、ご指導頂けることを楽しみにしています。


 最後になりましたが、卒業生の皆様の更なるご健康とご活躍をお祈りし、お祝いの言葉とさせていだだきます。





2010年2月28日 在校生代表 吉田絵里奈