学園長 訓話


 おはようございます。今日は、1学期の終わりにあたり、全員に同じ話をするのではなくて、受験を控えているみなさんと、そうではないみなさんと違う話をしたいと思います。

 まず、高校3年と高校2年の諸君ですが、諸君たちは、夏休みであっても、ペースを落とさずに、毎日必ず、勉強をしてほしいと思います。  1日怠けると、それを取り戻すのに1日かかります。夏休み全部を怠けてしまうと、それを取り戻すのに9月いっぱいかかることになります。ですから毎日、朝から少なくとも午後の何時かまで、勉強してほしいと思います。
 しかし、勉強だけしているとどうなるのか?勉強しかしない夏休みになってしまうと、必ずその反動がきます。夏休みが終わる頃「なんだか狂いそうになるような自分」というのになってしまうのも困るので、勉強だけでなく遊びも忘れずにしてほしいなと思います。こういうペースを乱さないためにどうすれば、怠けがちになる…自分の中にある怠け心が必ず誰でもあると思いますので、学校に来る、学校で夏休みも勉強してみるというのも、それもひとつの解決案かもしれません。
 自分の受験時代を振り返って思うことですけれども、夏休みを1か月しかなかった夏休みですけれども、2か月の夏休みにする方法を僕は考えました。それは月曜日と火曜日に1週間分の課題をやって、水曜日に1日遊んで、木曜日と金曜日にさらにもう1週間分やって、土曜日は遊んで日曜日は休むという、そうすると、普通の1週間の2倍のことを夏の1週間にできるわけです。

 中学校の1年生・2年生・3年生、高校1年生の諸君に、次のような話をしたいと思います。
 「夏休み」といっていますが、夏休みに休んでばかりいる人はいなくて、もちろん夏休みは「遊ぶ」夏休み、と思っている人が多いと思うんですけれど、この「休む」と「遊ぶ」ということは違うんだということを、はっきり覚えてほしいと思います。
 まず「休む」ということは、何もしないでぶらぶらしているということではなくて、横になるということが「休む」ということの基本ではないかと思います。人間の体というのは、休んでいるときには休んでいるときの新陳代謝、つまり夜寝ているときに人間の体は活動のモードが変わって、疲れた体を修復するモード、傷ついた体を修復するモード、血液を腎臓が濾すモードとかですね、いろんな、生理学的にいって「休む」ときの体と、朝起きて活動しているときの体とは違うわけです。興味がある人はインターネットや本で調べてみればいいと思います。とにかく「休む」のであれば、横にならなければいけない。関節や背骨に重力をかけないようにする。そうするとですね、体は「休み」なんだということを気がついて、リカバリーをするようになります。ですから1週間に必ず1日は最低でも、できれば2回ぐらい、たっぷり休む日があったらいいなと思います。

 それから「遊び」ですけれども、これはタイムマネジメントを使って、つまりPMとTMをして、一生懸命遊ぶ。だらだらとあてもなく遊ぶということではなくて、考えて一生懸命遊ぶ、ということをしてくれれば、人の2倍も3倍も遊ぶことができる。大変、得です。

 一生懸命、勉強して、一生懸命に遊んで、しっかり休んで、いい夏休みにしてほしいと願っています。それでは、みなさん、9月の初めに始業式で元気な顔を見せてください。諸君らの夏休みの活躍を祈ります。


2009年7月24日 学園長 西 和彦