学園長訓話


 おはようございます。3学期の終業式にあたり、3つお話をしたいと思います。

 まず、一つめは、春休みに諸君らにとりくんでしてほしいことがあります。
それは、不得意な科目をひとつ選んで、その不得意な科目を得意な科目にしなくてもいいから、普通になるように努力してほしい。それから、得意な科目はどうしたらいいか。得意な科目は何もしなくてもいいです。得意な科目は授業とテスト前に勉強するだけで、ずっと得意は続くと思います。普通の科目をひとつ選んで、普通の科目の中で、これは得意な科目にできそうな気がする、どちらかといえば自分は好きだけれども点数は普通の科目をひとつ選んで、その科目をしっかりとやってほしいと思います。そうすると、マイナスがゼロになってゼロがプラスになって、プラス1足すプラス1でプラス2。つまり成績は間違いなく2段階アップします。それをまず、春休みに取り組んでほしいと思います。

 二つめは、これは今日の一番重要なポイントですが、人生というか、あらゆることには、結果がついて回ります。諸君らは通知簿をもらって何が何点というものをイメージするでしょう。だけど私は「大切なことは結果だけか?」と問いたい。結果だけではなくて、その結果を作るためのプロセスも大切です。卒業することは大切だと思うけれど、卒業に至るまでの長い期間、こつこつと努力を積んできた、そのプロセスも大切ではないかと。だから、卒業式に感激するのは、そのプロセスを思い返して、懐かしいと思うのではないかと思います。だから、今年のタイムマネジメント・プロジェクトマネジメントの書類を、振り返ってみて、この一年間、どうだったか、嫌なことばかりじゃなかったと思う。楽しいこともたくさんあったと思うんですね。この一年間のプロセスを振り返ってみて、してほしいことがあります。
 ひとつは、自分はよくがんばったと、自分で自分を褒めるということです。自分のことを褒めてくれる人は、他にいますか?普通にやってきた人は、誰も自分のことを褒めてくれない。私は諸君らに、勇気をもって自分で自分を褒めてほしい。そうしたらエンジンがかかる。自分が自分を褒めることによって「これからもがんばろう」という気持ちに必ずなります。鏡の前にたって、自分で自分の頭をなでて「おれはがんばったな」「私はがんばった」。ちょっと恥ずかしいけれど、人の見ている前だと恥ずかしいけれど、家に帰ったら、やってみてほしい。そうしたら、本当に、がんばろうという気持ちになります。

 三番目に諸君らにお願いしたいことは、タイムマネジメント・プロジェクトマネジメントは勉強だけのことではありません。春休みに勉強以外のこと、遊ぶことも、タイムマネジメント・プロジェクトマネジメントを使って、計画をしてしっかり遊んでほしい。そうすると、人の3倍は遊べる。遊びをするときにタイムマネジメント・プロジェクトマネジメントをしたくない、と思う人がいるかもしれない。それは、もったいない。自分で何をするかを決めないで、だらだらすごしていると、何もできないです。遊びに効率はいらない。遊びはゆっくりだらだらすればいいというのは、年をとったSLOWな世代がすることであって、若い諸君らは、遊びもしっかり真剣に時間を大切にしてほしいと思います。

 この3つのこと、①マイナスを減らし、プラスを増やすこと。②それからプロセスと結果の両方が人生には大切であるということ、そのプロセスを楽しむということ。そしてそのプロセスを見ながら自分を褒める、自分を肯定する、自分の過去を肯定することによって元気になるのだ、ということ、③最後にプロジェクトマネジメントを使ってしっかり遊ぶ。この3つの点を諸君らにお願いして、3学期の終業式の言葉としたいと思います。


2009年3月18日
須磨学園 学園長 西 和彦