学園長 訓話


 みなさん、おはようございます。
 一学期の終業式にあたり、一言。
 今からもう10年ほど前のことになりますが、日産自動車のセフィーロという車があって、その車を売るためのコマーシャルに「食う・寝る・遊ぶ」という…「食べること」と「寝ること」と「遊ぶこと」というのがあって、その「遊ぶ」ことに車に乗るという宣伝がありました。大人の人だと誰でも覚えていると思います。夏休みを迎えるにあたって、諸君らに言いたいことは、この「食う・寝る・遊ぶ」の3つのことであります。

 まず夏休みの「食べる」ということについては、みなさん、ぜひ気をつけてください。休みだからといって、毎日毎日お腹いっぱいごはんを食べていたら、9月になったら僕のように太ります。食べる量を少なくして、大食いをするのは週1回ぐらいがいいかもしれません。それだとそんなに太らずにすみます。なぜこういうことをいうかというと、修学旅行に行って朝、昼、晩、食事をしますが、ヨーロッパやアメリカやアジアで、食べる量をいろいろ変えて実験をしたことがあります。食べる量を少なくした修学旅行、そのときには、全員が一人も病気にならないで元気でした。毎晩お腹いっぱい食べて、僕の見ている前で晩御飯にケーキを7つ食べた人がいましたが、次の日に「お腹がいたい、お腹がいたい」と言っていたことを懐かしく思い出します。
 だから、夏休みは大食いをしないで、できれば少し少なめの食事をしてくれたらいいな、と思います。そうすると、この暑い夏を元気に乗り切ることができるのではないでしょうか。

 次に2番目の「寝る」ということです。寝るということはですね、寝ようと思えば1日24時間寝つづけることができると思います。朝ごはんを食べて寝て、昼になってお昼ごはんを食べて寝て、午後も寝て晩御飯を食べて寝る。そういうことをずっと続けるとどうなるのか。夏休みは一瞬にして終わります。9月に学校に来て夏休みがなかったみたいな気がする。夏休み全部寝てしまったような気がする。私は、これは最低だと思います。
 ではどういうふうに寝ればいいのか、ということですが、みなさんは、朝学校に来るために、目覚ましをかけて寝る人が多いと思います。それからお母さんに起こしてもらう人も多いと思います。ぜひ夏休みは、目覚まし無しに自分で起きられるような、そういう生活をしてくれたらいいなと思います。朝、目覚ましなしに起きるためにどうしたらいいのか。それは夜、いつもよりも2時間早く寝ることです。だいたい人間の睡眠のサイクルは1時間半といわれていますから、寝つくまでに30分、いつもより2時間早く寝てもらえれば、朝、自分で目が覚めます。自分で目が覚めた日の快さというか、自分で目が覚めることがどんなに素晴らしいのかいうのは、毎日、そんな生活をしていないから、わかるのではないでしょうか。
 だから、いつもより2時間早く寝て、自分で目が覚めるような生活を送ってくれたらいいな、と思います。

 最後に、「遊ぶ」ということですけれども、これはぜひ、夏休みはタイムマネジメントを使ってしっかり遊んでほしいと思います。タイムマネジメントを使えば、1ヶ月の休みは、2ヶ月、3ヶ月になります。普通の人たちが1ヶ月遊ぶのと、タイムマネジメントをしてしっかりと遊ぶのでは、ぜんぜん遊びがいが違います。人の2倍遊んで、もうひとつは勉強もしっかりするということ。受験生の諸君に、大学に行く諸君に、遊べとは私は言いません。大学にいく諸君は、ぜひ、この暑い夏にタイムマネジメントをして、しっかり勉強してほしいと思います。家では勉強ができないというのであれば、ぜひ学校に出てきて、学校でエアコンをかけてそういうぺースを作って、タイムマネジメントを活かして、この夏を送ってほしいと思います。
 とにかく、何もしないのが最悪です。タイムマネジメントを夏休みだからお休みするというのが最悪です。くれぐれもそういうことのないように、がんばってください。

 それでは、元気で、9月に会いましょう。終わります。

2008年7月26日 学園長 西和彦