保護者代表 謝辞


 本日は共学七期生のために、このような心のこもった式典を挙げていただき、まことに有難うございます。またご多忙の中、ご臨席を賜りましたご来賓の皆様、保護者一同、心から御礼申し上げます。

 思い起こせば、三年前の四月二日、入学式の日、子供はこれから始まる高校生活にわくわくしながら、親は、あの長い階段を息を切らせながらのぼりました。最後の一段をのぼりきり、後ろを振り返った時のあの絶景と爽快感は今でもはっきりと覚えています。

 それから本日までの三年間、子供たちがすばらしい環境で学園生活を送ることが出来ましたことは、ひとえに理事長先生をはじめ、学園長先生、諸先生方のおかげです。
 先生方はご自身の真剣に生きておられる姿をぶつけて下さり、愛情ある、時には厳しい言葉をかけて下さり、子供達一人一人を見守って下さいました。本日発行の「SUMA PRESS」にある三年次担任団のお言葉からも先生方のあつい気持ちが伝わり、心にしみ入りました。そんな先生方に囲まれて、子供達は、喜怒哀楽を共有しながら学園生活を精一杯楽しみ、真剣に悩み、「なりたい自分」を模索して参りました。伝統のある須磨学園で、学業のみならず、新しい時代にリーダーシップのとれる人間教育をしていただけた事への感謝の気持ちでいっぱいです。

 卒業生のみなさん、みなさんは今、私が入学式の日にみた絶景と爽快感に似た、達成感を持ちながら三年間を振り返っていることでしょう。そして、新たな旅立ちにわくわくしていることでしょう。個性を大切にし、皆さんを信用して真剣に育てていただけた学園に誇りを持ち、三年間で得た英知を持って飛躍して下さい。
 ある哲学者が「ミネルバのフクロウは、迫り来る黄昏に飛び立つ」という言葉を残しました。簡単に説明しますと、知恵と芸術の守護神であるミネルバに仕えるフクロウは、一つの時代の黄昏に飛び立ち、そこから新しい時代を切り開くという意味です。
 どうか皆さん、ミネルバのフクロウとなり、新たな一歩を踏み出し、大きく羽ばたいて下さい。

 最後になりましたが、ご来賓の皆様と理事長先生、学園長先生をはじめ諸先生方の益々のご健勝と須磨学園の更なるご発展を心よりお祈りいたしまして、お礼の言葉とさせていただきます。
 本日は本当にありがとうございました。



2008年3月1日 保護者代表 大迫 幸子