理事長 訓話

 みなさんおはようございます。新しい学年を迎えました。
 新しい学年を迎えた一番最初の日に、いい機会ですから、この限られた時間の中で、みなさんは今年1年間、何をするか考えてください。
 何かをしても、何もしなくても、時間は等しく過ぎていきます。
 みなさんは10ヵ月後、または1年後、数年後に経験するでしょう、次の教育を受ける段階の選抜試験をむかえられます。この選抜試験でみなさんは、みなさんの賢さ、情熱、努力の積み重ねが、数字に置き換えられて評価されます。そして○と×で結果が出されます。
 質的なものが数字として、量として、量られることになります。この目の前に迫ってきている現実を、もういちど捉えて下さい。あなたはこのことに対して、どう向き合いますか?がんばりますか?それとも降りますか?
 われわれ大人は、というか世間は「結果が全てではない」と言いながら、実は結果を求めています。みなさんは、このことに、どう折り合いをつけられるのか。週刊誌やメディアは大学の合格の実績を数字でランキングして載せています。そういった雑誌やメディアは、みんなの関心を集めています。合格者数を多く出すことを社会は学校に求めて、そのことを煽っています。
 しかし、流されないで下さい。みなさんに願うことは、行けそうな進路を選ぶことではなく、行きたいところに行っていただきたい、自分のなりたい自分になるための進路を選んでいただきたいと思います。
 ひたむきに努力を積み重ねてきた人にもたらされる、深い満足と喜びをみなさんに経験していただきたい、そのように考えております。これからの1年間のみなさんの検討を祈っております。がんばりましょう。


2007年4月6日 理事長 西泰子