在校生代表 祝辞


 立春を過ぎ、通学路や校内の木々、日差しの中に春の兆しが感じられる季節になりました。そのような春の予感にあふれる本日、須磨学園をご卒業される三年生の皆様に、在校生一同、心よりお祝いの言葉を申しあげます。
 皆様がご入学されてから、早三年の年月が経ちました。皆様にとって、この三年はどのようなものだったでしょうか。小学校・中学校とは違い、心身ともに大人へと近づいていく思春期の三年間ですから、さぞ、感慨深いものだったのではないでしょうか。
 思い起こせば、二年前、緊張と不安と寒さの中で坂道を登り、さらに受験会場まで進もうとする中学生の私たちを和ませ、励ましてくれたのは皆様の応援メッセージでした。  そして、入学後も部活動や生徒会活動、さまざまな行事において、皆様は時に温かく、また時には厳しく接してくださいました。
 部活動では、中学生気分が抜けない私たちに対して、高校の部活動の厳しさや、その中で手に入れる勝利の喜び、敗北の悔しさを教わりました。私たちが挫けそうになったときに、優しい言葉をかけてくださったり、渇をいれてくださったのも忘れられない思い出です。朝早くからの練習や、放課後・休日も続く練習に真摯に取り組まれていたお姿は私たちの目に焼き付いています。その結果が、昨年十二月の全国高校駅伝の優勝や多くの部がインターハイ・国体への出場を果たすことにつながったのだと思います。その輝かしい栄光は、私たちにとっても大きな誇りになりました。
 生徒会活動では、後輩の私たちを優しく指導してくださったり、進路や学習のことで悩む私たちの相談に乗ってくださいました。そのときの一言ひとことが壁を乗り越える大きなきっかけになったことを今でも覚えています。
 文化祭では、受験生として多忙な毎日を送っておられるのに、どれだけ準備や練習をされたのだろうかと思うほどのステージや楽しく美味しい模擬店など文化祭全体を引っ張っていらっしゃいました。
 体育祭で特に印象的だったのが、団対抗の応援合戦です。今年度より、高校と中学が一緒になって団を作り、私たちの学年も先輩方と競い合いましたが、応援団の団結力・創造力はもちろん、各クラスからの応援も目を見張るものがあり、さすがだなと感じました。
 また、普段の学校生活においても授業だけでなく、放課後の特別講座、先生方への質問や進路相談室での受験校研究などに臨まれているお姿はご立派で、受験を来年度に控えた私たちですが、皆様にはまだまだ及ばないところがたくさんあります。
 会者定離という言葉通り、これから私たちは皆様とお別れしなくてはなりません。皆様にとっては、人生の新たなページの始まり、私たちにとっては、皆様が受けついで来られた須磨学園の伝統のバトンを受け取る瞬間です。重責を担うことになりますが、頑張っていきます。
 これから大学生・社会人になられて予想もできないことがたくさん起こるかと思います。そんな時は、この須磨学園でひたむきに過ごされてきた日々を思い出してください。私たちもここから皆様を陰ながら応援しています。そして、お時間が許せば、母校にいらっしゃってください。お待ちしております。
 最後になりましたが、卒業生の皆様の今後のさらなるご活躍とご健康をお祈りして、祝辞といたします。本日は、本当におめでとうございます。



2007年2月17日 在校生代表 堀内純平